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親ロ指導者が爆発で死亡 ウクライナ、再び緊張か

国際

2018年9月2日 朝刊

 【モスクワ=栗田晃】ウクライナ東部の一部地域を実効支配する親ロシア派武装勢力の指導者アレクサンドル・ザハルチェンコ氏(42)が八月三十一日、東部ドネツク市内のカフェで起きた爆発のため、死亡した。タス通信などが報じた。親ロ派を支援するロシアのプーチン大統領は強く反発しており、ウクライナ軍との東部紛争で、再び緊張が高まる可能性がある。

 客とみられる一人も死亡、親ロ派幹部一人を含む十一人が負傷した。ザハルチェンコ氏はウクライナから一方的に独立を主張する「ドネツク人民共和国」の首長を自称。

 親ロ派側は、ウクライナ特殊機関のテロ行為だとして、容疑者として「ウクライナ工作員」らを逮捕したと発表。一方、ウクライナ治安当局は「(親ロ派の)内部抗争か、ロシアの情報機関による犯行の可能性がある」と関与を否定した。

 プーチン氏は弔電で「ザハルチェンコ氏は民衆の真のリーダーだった」と持ち上げ、「紛争の平和的な政治解決を選ばず、住民との対話を拒むまた一つの証拠になる」とウクライナ側を批判。「ロシアは常にあなた方とともにある」と支援を約束した。

 一部の親ロ派幹部は「ウクライナの新たな攻撃に報復する」と明言しており、ウクライナ当局は、親ロ派支配地域との境界周辺での警戒態勢を強化している。

 炭鉱関係の企業家だったザハルチェンコ氏は、ロシアによる二〇一四年三月のウクライナ南部クリミア半島併合後に勃発した東部紛争で、権力を握った。同年十一月、ドネツク州の一部地域を支配し、一方的に独立を宣言した「ドネツク人民共和国」の首長に就任。ウクライナ東部の紛争は、一五年二月に独仏の仲介で、親ロ派とウクライナとの停戦合意が結ばれたが、双方が合意違反を主張し、紛争は収束していない。

 

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