XMenu

徴用工訴訟差し戻し上告審 韓国最高裁、審理開始か

国際

2018年8月24日 朝刊

 【ソウル=境田未緒】植民地時代に日本の製鉄所で強制労働させられたとして、韓国人の元徴用工四人が新日鉄住金(旧新日本製鉄)に損害賠償を求めた訴訟の差し戻し上告審で、韓国の最高裁は二十三日、初めて十三人の判事全員による合議体で審理を始めたとみられる。賠償を認めれば、一九六五年の日韓請求権協定で個人の賠償請求権も消滅しているとする日本政府の見解と異なり、日韓関係に影響を及ぼす可能性がある。

 訴訟では二〇一二年五月、最高裁が個人の損害賠償請求権を認め、原告の訴えを退けた二審判決を破棄、高裁に差し戻した。ソウル高裁は一三年七月、原告の請求どおり一人当たり一億ウォン(約九百九十万円)を支払うよう命じる判決を言い渡し、新日鉄住金側が上告していた。

 一二年の最高裁の判断以降、賠償を認める判決が韓国内で相次ぎ、最高裁では計三件が審理中だが、この五年間、実質的な審理は止まった状態だった。元徴用工らによる一連の訴訟を巡っては、朴槿恵(パククネ)前政権が日韓関係への影響を懸念し、判決を遅らせるか、賠償を認めないよう最高裁側に働き掛けた疑いが最近になって浮上。検察が捜査に乗り出している。

 

この記事を印刷する