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ロシア疑惑 トランプ陣営元幹部有罪 中間選挙控え政権痛手

国際

2018年8月23日 朝刊

21日、自らに対する審理を終え、ニューヨーク連邦地裁を出るコーエン被告=UPI・共同

 【ワシントン=後藤孝好】二〇一六年米大統領選のロシア疑惑を巡り、米南部バージニア州の連邦地裁の陪審は二十一日、脱税などに問われたトランプ陣営の元選対本部長マナフォート被告に有罪の評決を出した。一方、トランプ米大統領の元顧問弁護士コーエン被告は、捜査に協力する見返りに減刑などを得る司法取引に応じた。十一月の中間選挙を控え、捜査の進展はトランプ氏にとって大きな痛手となる。

 「これはロシアとの共謀とは関係ない。魔女狩りだ」。トランプ氏は、ロシア疑惑の捜査で起訴された被告に初の有罪評決が出たことについて、遊説先の南部ウェストバージニア州で記者団に対し、自らの潔白を主張してモラー特別検察官の捜査を批判した。

 マナフォート被告は、ロシアのプーチン大統領とも近いウクライナのヤヌコビッチ前大統領らから受け取った巨額の顧問料収入を海外の口座に隠し、脱税したなどとして十八の罪で起訴されていた。このうち八件で有罪が認定された。

 大統領選に介入したロシアとトランプ陣営の共謀疑惑を巡っても、マナフォート被告は一六年六月、トランプ氏の長男や娘婿のクシュナー氏とともに、クリントン元国務長官に打撃を与える機密情報の提供を求め、ロシア政府に近いベセルニツカヤ弁護士と面会したことが判明している。

 疑惑解明のカギを握っているとされるが、現時点では起訴内容について無罪を主張して徹底抗戦の構えを貫いている。だが、米メディアによると、有罪となれば最大八十年間もの収監が見込まれ、一転して司法取引に応じて捜査に協力する可能性も指摘される。

 また、八件の罪を認めて司法取引に応じたコーエン被告は「大統領候補の指示」で、その候補との不倫関係を主張する女性二人に、口止め料としてそれぞれ十三万ドル(約一千四百三十万円)と十五万ドル(約一千六百五十万円)を支払ったと証言。「選挙に影響を与えることを防ぐため」に支出したものの、選挙資金として記載せず、法律の上限を超えた違法寄付に当たることを認めた。

 マナフォート被告らとロシア側との面会について、コーエン被告はトランプ氏が事前に把握し、承認していたと主張。トランプ氏は二十二日、コーエン被告が「取引のために話をでっち上げた」とツイッターに投稿したが、今後のコーエン被告らの証言次第では、面会や疑惑を否定しているトランプ氏が窮地に追い込まれる恐れもある。

 

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