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トランプ氏 なぜ支持率維持 共和支持者が追従/反民主を歓迎傾向

国際

2018年8月9日 朝刊

 米中間選挙で民主党の巻き返しも予想される中、トランプ米大統領は支持率を約40%で維持し続けている。ロシア疑惑を抱え、物議をかもす発言を繰り返しても支持率が下がらないのはなぜか。ニューヨーク大で政治心理学などを研究するジェイ・バン・バベル准教授=写真=に聞いた。 (聞き手・石川智規)

 −トランプ支持者の心理をどう分析するか。

 「トランプ氏を支持するのは共和党支持者だ。彼らはトランプ大統領が誕生するまでは、約七割がキリスト教福音主義派の思想に基づき『家族と道徳を重視する』と答えていた。ところがトランプ氏が党大統領候補になると、家族と道徳への支持は二割に急落し、トランプ氏の『米国第一』との主張を支持するようになった。熱心な共和党支持者ほど、党のリーダーの声に合わせて自身の政治信条を変え、何の疑いもなく追従している」

 −問題発言を繰り返しても支持が続く理由は。

 「二大政党制の米国では、人々は自身の信条を支持政党の主張に合わせるほか、支持しない政党が苦しむ姿を見て喜ぶ傾向が強い。その二極化や分断がトランプ大統領の誕生でより極端になった。民主党が苦しむならば、トランプ氏が何を言っても許容し歓迎している」

 −その傾向は続くか。

 「リーダーが代わらない限り続くだろう。過去の大統領は党派にかかわらず国民の結束を呼びかけてきた。だが、トランプ氏は分断のにおいをかぎ分け、あおっている。ソーシャルメディアの発達で国民が自分好みの情報にばかり接触する環境にあることも、他者の意見に耳を傾けない傾向に拍車をかけている」

<ジェイ・バン・バベル氏> 2010年からニューヨーク大准教授として政治信条や道徳観念が脳神経や行動様式に与える影響などを研究。40歳。

 

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