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イラン、反政権デモ多発 米の制裁控え 物価高、あえぐ国民

国際

2018年8月7日 朝刊

 【カイロ=奥田哲平】米国のトランプ政権が七日、イランに対する制裁復活の第一弾として、自動車部門との取引などへの制裁を発動する。イラン核合意からの離脱に伴う措置。イラン各地では連日、通貨下落や景気低迷を招いたとしてロウハニ政権に対する抗議デモが相次ぎ、これまでに参加者一人が死亡した。デモ隊は「独裁者に死を」と、最高指導者のハメネイ師を中心とするイスラム体制への批判も展開。一部の都市で夜間外出禁止令が出されるなど緊張が高まっている。 

 デモは今月一日ごろから散発的に発生。首都テヘランや中部イスファハンなどで数百人規模で行われ、治安部隊が催涙弾などを用いて押さえ込んだ。イランのタスニム通信(電子版)によると、テヘラン西郊のカラジで起きた三日夜のデモでは、男性一人が銃撃を受けて死亡。誰が発砲したのかは不明だ。

 制裁による経済の先行き不安感が市民の米ドル買いを招き、通貨下落に伴う物価上昇が生活を圧迫。中央銀行は五日、外国為替市場を再開し、国民に両替商での外貨購入を認めるなどの規制緩和を発表。為替相場を抑制しようと躍起だ。

 ただ、制裁にともなう経済的困難を回避する方策には乏しく、国民の不満の矛先はロウハニ政権に向かっている。ロイター通信によると、反米の保守強硬派の影響が強い司法当局は五日、更迭されたばかりの前中央銀行副総裁や両替商ら七人を経済犯罪で拘束したと発表。国会はロウハニ大統領に対し、一カ月以内に経済政策の失敗について回答するよう要請した。

 

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