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米朝会談後 非核化進まず 北朝鮮、ICBM製造継続か

国際

2018年8月1日 朝刊

7日に撮影された北朝鮮・山陰洞のミサイル施設の衛星写真=プラネット・ラブズ/ミドルベリー国際大学院モントレー校ジェームズ・マーティン不拡散研究センター提供、共同

 【ワシントン=後藤孝好】米紙ワシントン・ポスト電子版は三十日、北朝鮮が平壌郊外の山陰洞(サヌムドン)にある施設で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の製造を続けている兆候があると報じた。トランプ米大統領は非核化への手応えを繰り返し表明しているが、北朝鮮が核物質の生産を継続している事実も既に判明。六月の米朝首脳会談後、核・ミサイルの廃棄に向けた米朝交渉は難航しているのが現状だ。

 トランプ氏は三十日、ホワイトハウスでの記者会見で、北朝鮮について「九カ月間、ミサイルを発射していない」と評価し、六月に開催した金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談の成果をあらためて強調。北朝鮮に拘束されていた三人の米国人の解放も紹介し、「多くのことが起こって、とてもポジティブだ」と実績を誇示した。

 一方で正恩氏が会談で約束した「朝鮮半島の完全な非核化」への取り組みは順調とは言い難い。米情報当局者は同紙に対し、北朝鮮高官らは米国をだまして核・ミサイルの正確な数を隠し、二十発の核弾頭の申告・廃棄に応じつつ、数十発以上を保有する秘密計画を検討しているという。

 米朝の共同声明はICBMに触れていないが、過去数週間に撮影された人工衛星画像などによると、山陰洞にある施設で車両が活発に移動し、液体燃料を使ったICBM一〜二発の開発を確認。少なくとも一発は、全米を射程に収める「火星15」の可能性があるとみられる。

 ポンペオ国務長官は八月一〜五日の日程でマレーシア、シンガポール、インドネシアを歴訪。シンガポールで開催されるASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会議などで、北朝鮮の完全な非核化の推進に向けて議論したい考えだ。

 

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