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シリア 7000人超の子が犠牲 長引く内戦で国連「全体のごく一部」

国際

2018年7月28日 夕刊

 【ニューヨーク=赤川肇】国連は2011年3月から続くシリア内戦で、確認されただけで7000人以上の子どもが亡くなったり体に障害を負ったりしたと報告した。今年上半期だけで600人以上が死亡したり障害を負ったりしている。バージニア・ガンバ事務総長特別代表(子どもと武力紛争担当)が27日、シリアの人道状況に関する国連安全保障理事会の公開会合で明らかにした。

 ガンバ氏は「(七千人という数字は)確認できた人数だけで、全体のごく一部にすぎない」と強調。一一年以降の七年間で二万人を超える子どもが犠牲になっているとの報告があることにも言及した。空爆やロケット弾などを使った「あらゆる勢力による無差別で過度な攻撃」が市民の居住地域や学校、病院にも向けられている背景を指摘した。

 また、紛争の激化で今年に入り犠牲となったり戦闘に利用されたりする子どもが増えていると説明。「犠牲のほとんどはシリア政権や政権支持勢力によるものだ」と述べたが、シリアのハラク公使参事官は「武装テロ集団に近い筋からの情報に基づく誤った臆測だ」と反論した。

 安保理はシリアのアサド政権を支援するロシアと、欧米の対立が続き、シリア内戦への有効策を打ち出せていない。

 ガンバ氏は、「シリアの子どもたちが未来を信じ、平和の意味を学ぶべき時だ」と強調し、長引く内戦が及ぼす影響を懸念。子どもの権利侵害を防ぐために安保理からシリアの各勢力に圧力をかけるよう求めた。

 

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