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米ライフル協会が異例の声明 規制容認も実効性見えず

国際

2017年10月7日 朝刊

 【ワシントン=石川智規】全米ライフル協会(NRA)は五日の声明で、米西部ネバダ州ラスベガスの銃乱射事件で容疑者が銃に取り付けたとみられる連射装置に「追加の規制がなされるべきだ」と述べた。あらゆる銃規制に反対してきたNRAとしては異例の対応。しかし具体的な規制内容には踏み込んでいないうえ、与党共和党がどのような規制法案を講じるかも見えず、実効性は見通し難い。

 連射装置「バンプ・ストック」は、一発ずつしか撃てない銃に取り付け、発砲の反動を利用し毎分四百〜八百発の連射を可能にする。ラスベガスの事件でスティーブン・パドック容疑者(64)がこの装置を付けた銃を使ったとみられ、規制を求める声が強まっていた。

 NRAは声明で「バンプ・ストックなどの装置が連邦法に適合しているか再検討を求める」と規制当局に要求した。トランプ米大統領は記者団に対し、連射装置の規制を「近く検討する」と応じたほか、ライアン下院議長も「検討の必要がある」と述べた。

 NRAは米有数のロビー団体。多数の共和党議員を資金面で支えるほか、銃規制を掲げない民主党議員も支援し、政治力が極めて強い。昨年にフロリダ州オーランドのナイトクラブで乱射事件があった際にも、銃規制を求める世論に抵抗して議会の規制強化の動きをけん制した。

 米紙ニューヨーク・タイムズは、NRAがこれまであらゆる銃規制に反対してきた経緯を念頭に「わずかだが注目に値する動きだ」と評した。半面、NRAの声明は連射装置の販売や所持の「禁止」にまで踏み込んでいないと指摘した。

 

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