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英国総選挙6月8日 EU離脱交渉日程にらみメイ首相が決断

国際

2017年4月21日 朝刊

 【ロンドン=小嶋麻友美】二〇二〇年に予定されていた総選挙を六月八日に前倒しして実施する方針を突然表明したメイ首相。早期解散を否定していたメイ氏が前言を覆した決断には、EU離脱交渉の日程が大きく影響している。

 「つい最近、やむを得ず至った結論」。メイ氏は十八日、総選挙の前倒しを表明した際、そう説明し、政権が信任を得ることでEU離脱交渉における英国の立場が強くなると訴えた。

 交渉は、離脱の条件を定める協定とともに、英国とEUが新たに結ぶ通商協定を協議し、原則二年でまとめることになっている。

 メイ氏は通告の書簡で、二つの交渉を同時並行で進めたい意向を示した。しかし、EU側は離脱条件の交渉が先だとして並行協議を拒否、今月二十九日に開かれる英国を除く二十七カ国首脳会議で一致する見通しだ。二年後の二〇一九年三月までに通商協定の道筋を付けるのは、実質不可能という見方が強まっている。

 下院の改選は五年ごとで、次回は二〇年五月の予定だった。選挙が近づく中での交渉は「EUの強硬姿勢を許すことになる」(BBC放送のクエンスバーグ政治部長)。逆に今、選挙を行えば、政権は二二年六月まで延命でき、交渉に余裕が生まれる。

 今後本格化する交渉は難航する見通しで、支持率が下がる前に地盤を固める狙いもある。一方、与党保守党が大勝すれば、党内の強硬離脱派の影響力が薄まり、EUとの交渉を柔軟に進められるという算段もありそうだ。

 

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