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102歳で死去、鈴木秋雄さん 「大きな山のような人」 地元浅草・悼む声

東京

2018年9月6日

今年3月、浅草神社境内に飾られた本社神輿の前に立つ鈴木秋雄さん(左)=いずれも台東区で

 102歳で4日に死去した三社祭を主催する氏子団体「浅草神社奉賛会」会長の鈴木秋雄さん=台東区千束=は、焼け野原となった浅草の戦後の復興に尽力し、街の最大の行事である祭りを年々にぎやかにしてきた。正岡子規がプレーするなど野球と縁が深い台東区で、軟式野球連盟の発展にも寄与。孫としたまち演劇祭に出演するなど、地域と最後まで関わり続けた。 (中村真暁、井上幸一)

 浅草神社禰宜(ねぎ)の矢野幸士さん(44)は、五日朝に死去を知らされたといい、「入院は知っていたが…」と驚いた様子。「百歳を超えても足しげく神社に来られて、総代会などに出席されていた。温和だが信念を持たれていた方で、温かく神社を見守っていただいた。大切な方を失った」と故人をしのんだ。

 共に浅草の街を盛り上げた浅草観光連盟の冨士滋美会長(70)は「若者にも丁寧にあいさつする人徳のある人。百歳を超えても神輿(みこし)を担ぎ、存在そのものが街にとって大切だった。大きな山のような人だった」。二〇一二年の三社祭七百年祭で、江戸時代の祭りを再現する「舟渡御(ふなとぎょ)」が五十四年ぶりに斎行された際も、奉賛会会長として先頭に立ったといい、冨士会長は「思い出に残る祭りだったのだろう。浅草の歴史を守り続けた」と振り返った。

2005年、元SKD女優・千羽ちどりさん(右)のエスコートで卒寿(90歳)の祝福を受けるユニホーム姿の鈴木秋雄さん。台東区軟式野球連盟の会長を長く務めた

 野球好きとしても知られ二十年以上、台東区軟式野球連盟会長も務めた。長年のつきあいだった高橋邦彦副会長(80)は「一九五八年に連盟をまとめたときから役員としてみなを引っ張っていた。若い人に野球を楽しんでもらおうと取り組んでいた。立派な人だった」と語った。

 

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