XMenu

鴎外、漱石…山手線巡り、明治の文人紹介 文京で企画展

東京

2018年8月22日

森鴎外の直筆原稿(手前下)などを紹介する岩佐春奈さん=文京区で

 文豪・森鴎外(一八六二〜一九二二年)が生きた時代、近代文学が東京都心をどのように描いたかが分かる企画展が、文京区立森鴎外記念館(千駄木一)で開かれている。山手線を一巡りしながら、沿線ゆかりの文人や作品を紹介する内容だ。九月三十日まで。 (中村真暁)

 鴎外は明治〜大正時代、現在は記念館が立つ「観潮楼(かんちょうろう)」など東京で長く過ごし、風景や暮らしを作品や日記につづっている。企画展では鴎外のほか、幸田露伴(一八六七〜一九四七年)や国木田独歩(一八七一〜一九〇八年)など、東京ゆかりの文学者約二十人の初版本や関連資料約七十点を展示。神田や日暮里など、現在の山手線の駅ごとに展示品を並べた。

 鴎外の小説「ル・パルナス・アンビュラン」は、直筆原稿を公開。一流作家の葬列を描いた作品で、青山霊園(港区)、多摩川などが登場する。

 夏目漱石(一八六七〜一九一六年)の小説「三四郎」も取り上げ、主人公が東京で驚いたのは「どこまで行っても東京が無くならないということ」と説明している。

 「畑や林などの自然が残る東京が描かれている一方で、拡大し続ける特徴に触れた作品もある」と司書の岩佐春奈さん(40)。当時を「今に続く東京が作られた時代」とし、「現在との違いや共通点、変化を展示を通じて知ってほしい」と呼び掛ける。

     ◇

 企画展名は「東京・文学・ひとめぐり〜鴎外と山手線一周の旅」。観覧料は一般三百円、中学生以下無料。八月二十八日、九月二十五日休館。

 講演会「鴎外が眺めた明治大正の東京」を九月二十三日午後二時から開催。事前申込制(九月七日必着)で定員五十人。八月二十二日、九月十九日のいずれも午後二時から、学芸員による展示解説もある。問い合わせは、森鴎外記念館=電03(3824)5511=へ。

 

この記事を印刷する