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<夏の甲子園>二松学舎、浦和学院に0−6 健闘にスタンドから大きな拍手

東京

2018年8月17日

浦和学院に敗れ、悔しさをかみしめながらスタンドあいさつに向かう二松学舎大付ナイン=いずれも甲子園球場で

 二松学舎大付(東東京)は大会12日目の十六日、3回戦で浦和学院(南埼玉)と対戦、0−6で敗れた。初回に1死二、三塁、四回に無死二、三塁の好機であと一本が出ず、5安打完封負け。2番手で登板のエース岸川海投手(三年)も力投及ばず追加点を許した。3度目の挑戦で夏の大会初の8強を目指した二松学舎ナインの夏が終わった。東京勢は日大三(西東京)が十七日第4試合で、龍谷大平安(京都)と3回戦を行う。

 両チーム無得点で緊迫した序盤。均衡を破ったのは浦和学院だった。先発の海老原凪投手(二年)は三回1死一塁、三塁打を打たれ先制された。さらに安打も浴びて2点目を許した。

 一塁側スタンドでは雨が降る中、応援団長の礒崎希美さん(三年)が学ランに身を包み、声をからす。「県大会でも厳しい戦いを乗り越えてきた。打線が爆発して、必ず逆転してくれると信じてます」

 2点を追う四回、二松学舎大付は先頭の平間陸斗主将(同)が中前打。続く保川遥選手(同)が二塁打を放ち、無死二、三塁と絶好のチャンスを作った。だが後続が2連続三振に倒れるなどして得点できず。スタンドはため息に包まれた。

 五回には岸川海投手(同)が登板。ストライクが入ると、スタンドからは「ナイスボール!」と鼓舞する声が飛んだ。しかし浦学の強力打線は振りが鋭く、連打などで3点を失った。

 その後の六回、平間主将が意地を見せてこの試合2本目の中前安打で出塁した。この回も後が続かず、またも無得点。平間主将の父・勇二さん(49)は「チャンスはまた来る。まだまだ諦めず、主将として声を出してチームを盛り上げてほしい」と終盤の追い上げを期待した。

 岸川投手はその裏、さらに1点を奪われたが、その後は追加点を許さない粘りの投球をみせた。

 九回、打撃陣は6点差をはね返す反撃をめざしたが快音が出ず、最後は内野ゴロで試合終了。だがスタンドからは強豪相手に健闘したナインに「よくがんばった」「お疲れさま」との声とともに大きな拍手が送られた。 (鈴木弘人)

◆監督・主将談話

<二松学舎大付・市原勝人監督> 今まで打って勝ってきたけど、力負け。

<同・平間陸斗主将> いい投手を攻略できず、点を取れなくて悔しい。

<熱球譜>夢舞台の悔しさ、将来の糧に 二松学舎3年・岸川海投手

 「うちのエースは岸川。彼が打たれたら後がない」。市原勝人監督(53)は、甲子園入りしてから岸川海投手への信頼を何度も口にしてきた。「後半が勝負。岸川を出すまでにどれだけ競ることができるか」。この日も、想定通りの試合展開で2点を追う五回からマウンドを託された。

 だが4失点。チームの勢いを取り戻すことができなかった。試合後、「自分が出て流れを戻せなかったのが悔しい」と声を絞り出した。

 唯一の三年生投手でありながら、東東京大会での背番号は10。登板は3試合だったが、決勝では1点を追う五回からマウンドに立ち、九回まで無失点で逆転勝利を呼び込んだ。歓喜の余韻が残るミーティングで、甲子園での背番号1を伝えられた。

 「決勝で監督の期待に応えることができた。『チームのために』との責任感が生まれ、球速も上がってきた」と、3週間足らずでの変化を自覚する。かつては連打で集中力を切らして大量失点をすることもあったが、この日は「仲間が反撃してくれる」と信じ投げ続けた。

 八回に先頭打者に安打を許し、1死二塁で降板した。あこがれの甲子園のマウンドに2度立てた喜びをかみしめる一方、「最後まで投げ抜きたかった。この悔しさは、これから野球をやっていく中で絶対に忘れない」と唇をかんだ。 

  (山田祐一郎)

 

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