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変貌する首都150年 江戸東京博物館で企画展

東京

2018年8月9日

幻となった港の整備などが記された最初の都市計画図を解説する沓沢学芸員=墨田区で

 江戸を東京と改める詔書が一八六八年に発せられて今年で百五十年−。墨田区の江戸東京博物館(横網一)で、震災や戦災を乗り越えて、大きく変貌してきた首都の姿を、写真、地図、映像などで振り返る企画展「東京150年」が開かれている。十月八日まで。 (井上幸一)

 展覧会は、明治時代の東京の都市計画「市区改正」の展示から始まる。一八八五(明治十八)年ごろの最初の都市計画図では、鉄道馬車や人力車が通行できるよう道路を拡幅し、さらに港を築いて首都を経済、流通の中心にしようとの姿勢が示された。

 しかし、外務卿の井上馨らの「官庁集中計画」と競合し、この計画は棚上げに。井上が内閣を去り再び日の目を見るも、利害関係や予算的な問題などから築港計画は削除され、計画図は「幻」のものとなった。一九二三(大正十二)年の関東大震災以降、隅田川の河口改良工事の名目で東京の港は整備されていったという。

 一九〇四(明治三十七)年、築地で揚げた気球から撮影した現存最古とされる空撮写真も見どころの一つ。現在と違い、外観は洋風の建物だった初代歌舞伎座が確認できる。

 展示のテーマはこの後、関東大震災と帝都復興計画、戦災復興と東京五輪、副都心と現代の東京と続く。大震災を記録した映像や写真、戦後、占領下の東京をマッカーサー直属のカメラマンが撮影したカラー映像、写真などが目を引く。

 展示を担当する沓沢博行学芸員は「内容は多岐にわたるが、住んでいる所や、ゆかりの場所など、自身の関心のあるエリアの移り変わりに絞って見るのもいいのでは」と、来場を呼びかけている。

 博物館は、JR・都営大江戸線の両国駅近く。企画展は、常設展の観覧料(一般六百円など)で見ることができる。休館日は二十日、二十七日、九月三日、同二十五日。

 

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