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「市政の信頼回復に全力」 狛江市長選松原さん初当選 自公の組織票固める

東京

2018年7月23日

当選が決まり万歳をして喜ぶ松原俊雄さん(中央)=狛江市で

 前市長がセクハラ行為で辞職したのに伴い、二十二日投開票された狛江市長選は、有権者が市政立て直しを元副市長の行政手腕に託す結果となった。初当選した無所属新人の松原俊雄さん(66)=自民、公明推薦=は「市政の信頼回復に全力を尽くす」と決意を語った。(鈴木貴彦、栗原淳)

 午後十時ごろ、松原さんの当選が決まると、狛江市和泉本町一の事務所では、支持者やスタッフから大きな歓声が上がった。

 松原さんの立候補表明は告示の十日前。準備不足のまま選挙戦に突入したが、市内をくまなく回り、「市政の信頼回復は任せて」と訴えた。豊富な行政経験と自公の強力な支援も生かして勝利をつかんだ。

 敗れた無所属新人で元市議の田中智子さん(60)=共産、自由、社民、ネット推薦=は、前市長のセクハラを議会で追及した勢いに乗り、「セクハラ根絶」を訴えたが及ばなかった。

 当日有権者数は六万八千五百二十六人、投票率は45・31%で前回(二〇一六年)の47・01%を下回った。

◆行政のプロによる安定選択 市政立て直しに期待

<解説> 複数の女性職員へのセクハラ行為が市の調査で認められ、高橋都彦(くにひこ)前市長が六月四日に辞職する異例の事態となって約五十日。市長不在で続く混乱を収拾させる担い手に、元副市長の松原俊雄さんが選ばれた。

 松原さんは、市の企画財政部長などを長年務めた行政のプロ。一日も早い市政の正常化を望む市民の思いが、松原さんを押し上げたと言える。

 松原さんは、前市長と同じく自民、公明の推薦を受けた。田中智子さんを推した野党側から「セクハラを追及せず、前市長をかばった政党に推された」と厳しい批判にさらされたが、組織票を手堅く固めて、逃げ切りに成功した。

 敗れた元市議の田中さんは、前市長を市議会で追及するのに大きな役割を果たしたが、「セクハラ撲滅」を前面に掲げた選挙戦で、十分な支持の上積みをすることができなかった。セクハラの再発防止のほか「市民参加と協働」などの公約も、松原さんとほぼ一致し、政策論争に持ち込めなかったことも響いた。

 新市長として最優先の課題となるのはセクハラの再発防止だ。現状の相談体制や処分の仕組みを見直し、条例制定も含めた対策を整え、市職員が安心して公務に打ち込めるようにする必要がある。市役所の安定なくして、市民の暮らしは守れない。(鈴木貴彦)

◇開票結果

当 17,834 松原俊雄 無 新<1>

  12,763 田中智子 無 新 

  全票終了

 

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