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一石三鳥「防災観光ふろしき」 学生ボランティア、NPO作る

東京

2018年7月8日

2種類の防災観光ふろしきを手にする渡部雄貴さん(右)ら=墨田区で

 木造家屋が密集する墨田区北部地域で、共に災害に強いまちづくりに取り組む学生ボランティアグループ、NPOが「防災観光ふろしき」を作った。日常生活に使え、プリントされた地図で避難場所、地域の名所が分かる「一石三鳥」の優れもの。地元の区立第一寺島小学校で6月、非常時の活用法を児童に伝える防災特別授業の第1弾が行われた。 (飯田克志)

 開発したのは芝浦工業大生でつくる「すみだの巣づくりプロジェクト」と、NPO法人「燃えない壊れないまち・すみだ支援隊」。水をはじく撥水(はっすい)性で色のベースが青色と、燃えにくい防炎性で赤色の二種類。いずれも、縦、横七十センチの大きさだ。

 防災関連では、指定避難所、給水ステーションなどの場所を示し、大雨で荒川が氾濫した際の浸水の深さを「五メートル以上」など四段階で表示。観光面では、隅田川花火大会の二カ所の打ち上げ場所や桜の名所、ミニ博物館などを記した。区ゆかりの浮世絵師、葛飾北斎が庶民の暮らしなどを描いた「北斎漫画」がモチーフのイラストをあしらい、親しみやすく仕上げた。

 芝浦工大の学生が同区の木造住宅密集地域を研究テーマにした縁から、両団体は防災講座など連携して実施。その中で区の配布した防災マップを住民が活用しきれていないのではと感じ、突然の災害に備えて普段から持ち歩けるふろしきに着目した。

防災観光ふろしきをバケツにして水を運ぶ児童ら

 校庭での特別授業では、五年生六十三人が防災に関するクイズと撥水性ふろしきを使ったバケツリレーに挑戦。全員にふろしきと使い方を記した冊子を贈った。小高杏奈さん(11)は「ふろしきで水を運べると思わなかった。授業は楽しかった」と笑顔だった。

 今後、小学生向け特別授業や事業所向けの防災講座などで、両団体はふろしきを教材として役立てていく。学生グループ代表の三年生渡部雄貴さん(20)は「ふろしきの地図は専門家に話を聞き何度も修正して完成させた。災害があったときに役立つ」とアピールしている。

 ふろしきは販売を計画している。問い合わせは支援隊の活動拠点「ふじのきさん家(ち)」=電03(6657)2300=へ。

 

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