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隅田川花火390年の彩り 墨田で特別展 技術書や浮世絵など160点

東京

2018年6月2日

「両国川開の花火」=1894年、楊斎周延(すみだ郷土文化資料館提供)

 江戸、東京の夏を彩ってきた隅田川の花火の歩みをたどる特別展「隅田川花火の三九〇年」が、墨田区すみだ郷土文化資料館(向島二)で開かれている。一九三六(昭和十一)年の「両国川開(かわびらき)大花火大会」の貴重な映像を公開、江戸時代の花火の技術書や浮世絵など約百六十点を紹介している。 (飯田克志)

 資料館によると、隅田川の花火についての記録は、三百九十年前の一六二八年、徳川家康、秀忠、家光の三代将軍に重用された僧の天海が浅草寺を訪れ、船遊びで花火を観賞したのが最初という。江戸幕府は防火のため、市中での花火を禁止・抑制していたが、隅田川では認め、船遊びで花火を楽しむことが流行した。

 打ち上げ花火が登場した江戸時代後期、幕府が花火を三カ月許可する「納涼期間」の初日の五月二十八日に川開大花火が催され、だんだん盛大になった。この大花火が各地の花火大会のルーツとされる。

 特別展では、天海の史料に加え、家康や戦国大名の伊達政宗が駿府(すんぷ)城などで花火を観賞した史料(写し)も展示。見物客でにぎわう両国橋周辺、花火を打ち上げる船などを描いた浮世絵、花火の構造が詳細に記された技術書なども並び、現代までの花火文化の移り変わりが分かる。

隅田川の花火の歩みを紹介する特別展=墨田区で

 映像記録は一九三六年のものが最古。富士山で雲を撮影して研究した気象研究所初代所長、阿部正直伯爵が撮影した。仕掛け花火やスターマインなどを約一分間、映し出している。福沢徹三学芸員は「隅田川は花火大会発祥の地。花火の歴史が通して分かる展示を見に来てほしい」と話している。

 八月二十六日まで。天海ら三人の史料展示は六月二十四日まで。休館は原則月曜・第四火曜日。個人二百円。中学生以下無料。問い合わせは同資料館=電03(5619)7034=へ。

 

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