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<変わる東京2020>東京会館本館 来年1月8日開場 創業の雰囲気が漂う社交場に

東京

2018年5月24日

2019年1月8日にオープンする東京会館の新本館イメージ

 民間初の国際的な社交場として知られ、建て替え工事中の東京会館本館(千代田区丸の内)が来年1月8日に再び営業を始める。内外装を一新しつつ、1922(大正11)年の創業時のインテリアやレストランを継承し、東京を代表する社交場として変わらぬもてなしで客を迎え入れる。 (神野光伸)

 新本館は、東京会館、三菱地所、東京商工会議所の三者で開発した「丸の内二重橋ビルディング」(地上三十階地下四階)内に開場。結婚式場のほか、丸の内エリアで最大級の約千八百人が利用可能な宴会場を備えた。帝国ホテル(千代田区内幸町)と並び、いち早く魚介専門のフランス料理を提供した初代本館からのレストランも残る。

 内装には、初代本館から使われてきたインテリアの一部を残すことにした。創業時に「東洋一の壮麗さ」とうたわれたチェコ製のシャンデリアを階段部分に設ける。創業からの時を刻む手巻きの大時計を館内のバーに置き、作家の井上靖の作品「化石」に登場する約六億年前の大理石の一部を一階通路に使用する。

 初代本館は二二年、東京商業会議所(当時)会頭を務めた実業家の藤山雷太らが開業。だが、翌年の関東大震災で建物は壊滅的な状態になり、営業再開まで四年がかかった。ようやく軌道に乗り始めたころ、大政翼賛会による徴用が決まり、戦後は連合国軍総司令部(GHQ)に接収されたが、ここで出された牛乳入りのカクテルは後の名物になった。

 「小説家の休暇」(三島由紀夫)や「華麗なる一族」(山崎豊子)など多くの小説にも登場し、芥川賞・直木賞の授賞式会場になった。

 皇族の宴会や一般向け料理学校など数々の「民間初」を打ち出してきた初代本館は老朽化のため、七〇年に休館。戦後のモダニズム建築をけん引した建築家・谷口吉郎氏が設計した二代目は七一年に開業したが、二〇一五年一月から休館し、二度目の建て替え工事が進められている。

 東京会館の渡辺訓章社長は「創業時の雰囲気を残しながら、圧倒的なおもてなしと食事を提供し、国際的な社交場として日本経済発展の一助を担っていきたい」と話した。

 

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