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児童施設ホール救って 資金難で再建危機 北区の「星美ホーム」

東京

2018年5月22日

ホールで、星美ホームの改築後の模型を説明する吉田百合子副施設長(右)と、話を聞く道本和照さん(中)と山北千束さん=北区で

 故マイケル・ジャクソンさん(一九五八〜二〇〇九年)が訪問した北区の児童養護施設「星美(せいび)ホーム」(赤羽台四)のホールが、資金不足で、再建の危機にひんしている。子どもたちの表現、活動の場を確保しようと、寄付を呼びかけるなどの支援が広がるが、一億円の目標には届いていない。二十七日には、資金集めのチャリティーコンサートがホールで催される。 (中村真暁)

 施設はキリスト教系の社会福祉法人扶助者聖母会が運営、二〜十八歳の九十人ほどが暮らす。戦災孤児らの受け入れから七十年余の歴史があり、築四十八年の本体施設は雨漏りするなど老朽化。より家庭的な環境で育てようと、国が推進する小規模化を進める形で、二〇二一年にも、現在ホールがある場所に新しい本体施設を建てる予定だ。

 これに伴い、ホールは来年八月にも取り壊される。卒園式やパーティーの会場で、〇六年には米国の歌手、マイケル・ジャクソンさんが慰問に訪れ、子どもたちの出しものを見たり、プレゼントを渡したりした場所だ。

 ただし、生活の場とは認められず、本体施設と違って国や都の補助対象とはなっていない。壊した後の再建は施設が自前でしなければならず、資金難の問題が発生。このため、施設のボランティアらは昨年十月、後援会を設立、寄付の呼びかけを始めた。

ホールで慰問に訪れたマイケル・ジャクソンさん(右)と交流する子どもたち(06年5月28日星美ホーム提供)

 吉田百合子副施設長(53)は「入所理由の約八割は虐待。子どもがのびのびと自己表現できる安らぎや癒やしの場」と、ホールの必要性を説く。実際、音楽に打ち込み、ドラムをたたき続けた男子高校生は、自信を付け、大人に心を開くようになったという。卓球に熱中し、集中力を養った卒業生もいる。

 コンサートを企画したのは、ホームと同敷地にある学校法人星美学園のOB、道本和照さん(54)。自身のバンドなどが出演する。「つらい時も、自分を支えてくれた音楽のよさが子どもたちにも伝われば」と語る。後援会代表の山北千束(ちづか)さん(46)は「虐待は、社会のひずみによるともいえる。社会のみんなで子どもたちの心を育てられるよう、イベントなどで地域とつながれば」と支援の拡大に期待する。寄付は、星美ホームのホームページからできる。

<チャリティーコンサート> 27日午後2時から。道本さんがリーダーのバンド「[KAZ BAND]」と後援会が主催。シンガー・ソングライターの溝口タカトシさんら3組が出演する。チケットは、本人の気持ちで、1人1000円、1500円、2000円の3タイプから選択する。問い合わせは、道本さん=TOYOTA2000GT@nifty.com=へ。

 

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