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狛江市長のセクハラ問題 職員との対立、先鋭化

東京

2018年5月22日

自身のセクハラ疑惑について臨時の記者会見に臨む高橋都彦市長=狛江市役所で

 狛江市の高橋都彦(くにひこ)市長による職員へのセクハラ行為が市の調査で確認されたことで、市長と幹部職員らの対立が先鋭化している。六月定例市議会も控える中で市政の混乱が続きそうだ。 (鈴木貴彦、萩原誠)

 「このままでは市政が停滞すると思い、市長に進退を判断するよう求めた」「辞職覚悟で臨んだ」。市長の会見に先立ち、水野穣副市長と石森準一参与は二十一日午前、報道陣の取材に応じ、十八日の臨時庁議で市長のセクハラを認める調査結果を報告し、自ら進退を判断するよう迫る異例の発言をした理由を説明した。

 副市長らの説明によると、市の調査で市長によるセクハラの被害者と認められたのは、これまで市議会などで指摘されていたのとは別の二人の職員という。「腰を触られた」などの具体的な被害の内容も確認した。

 石森参与は市長が就任以来、セクハラ行為を続けていることを憂慮し、市長室でこれ以上繰り返さないよう進言していたことも明らかにした。

 副市長らが庁議の場で進退を迫る事態に至ったのは、市長が三月二十八日の記者会見で「(セクハラ相談の)内部文書を書いた職員へのペナルティーを口にした」ためだという。職員が作成した公文書を否定する市長の姿勢に「職員の信頼喪失で、市政が停滞する事態を放置できなかった」という。

 職員側の反旗に対し、市長は依然としてセクハラの否定を続けている。

 二十一日の記者会見では進退について語らず、副市長らの調査に疑問を投げかけた。

 さらに、調査対象となった被害者の職員について「思い込みの激しい人」などと二次被害と受け取れる批判もした。

 市幹部の辞職要求については、「信頼回復は可能。明日の庁議で議論していく」「すべての職員が私に否定的なわけではない」と市政運営の停滞は避けられるという見通しを示した。

 市長の会見内容を聞いた副市長は「泣きながら話してくれた職員がうそをついているとは思えない」と突き放した。

     ◇

 高橋市長のセクハラ問題の真相解明や再発防止を求める市民グループのメンバーは二十一日、市役所を訪れて市長の辞職と職員への謝罪を求めるとともに、この日までに集めた三千七百二十三人分の署名簿を提出した。

 その後、代表の周東三和子さんらが取材に応じ、メンバーに加わっている共産、民進、生活者ネットなどの女性市議らとともに「市長のセクハラが明らかになった以上、辞職を求めるのは議会の責任」「市長がやめない限り、職員は安心して働けない」と訴えた。

◆市長記者会見 従来の主張1時間展開

 「職員に性的関心を持って接したことはない」「何らかのタイミングで触れたことはあるかもしれないが、意識して触ったことはない」。高橋市長は約一時間に及ぶ記者会見で、これまでの主張を繰り返した。

 高橋市長は冒頭、十八日の臨時庁議に触れ「抜き打ち的な、辞任要求的な話になって遺憾だ」「私として納得できないことが含まれており、どう受け止めていけばいいか今の段階で分からない」と不満を表明した。

 「選挙で選ばれており、支持者の意見を聞きながら考えたい。出処進退は白紙」と終始表情を変えないまま述べた。「被害者が名乗り出てくれれば率直に謝りたい」とも語った。

 幹部職員の信頼を失ったのではないか、という指摘には「私のところに来た職員の電話やメールは、激励がほとんど」と語った。

 

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