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室内の段差なくし、足元明るく お年寄りの転倒防げ!

東京

2018年5月1日

 お年寄りの転倒事故を防ごうと、東京消防庁は本年度、啓発リーフレットを二十万枚以上作成し、防災イベントなどで配布を始める。日常生活の事故で搬送されたお年寄りの八割は転倒が原因で、年間五万人以上。室内の段差をなくし、足元を明るくするなどの対策を呼びかけている。(加藤健太)

 「転んで動けない」。江戸川区の住宅で左足の骨を折った女性(78)からの一一九番。転んだ原因は、部屋のじゅうたんの厚みによるわずかな段差だった。

 同庁によると、救急車の出動は年々増え、昨年は最多の七十八万件。四十秒に一回の計算になる。

 搬送された人の半数は六十五歳以上。急病や交通事故を除けば、お年寄りの搬送の八割超は転倒によるもので、住宅内が半数以上だった。

 リーフレットが呼びかける対策は、(1)段差をなくしたり、目立つようにする(2)階段などに手すりを付ける(3)床や廊下を滑りにくくする−など。

 同庁防災安全課の金子剛久さんは「お年寄りはけがをすると重症化しやすい」と、入院や死亡につながる恐れを指摘。お年寄りの転倒を減らすことで救急隊の効率的運用にもつながるとしている。

 日本転倒予防学会(中央区)は転びやすい場所を「ぬ・か・づけ」のキーワードで紹介。「ぬ」はぬれている風呂場など、「か」は階段、「づけ」は片付けていない場所を指す。

 お年寄りはつま先が上がりにくくなり、視覚や足の裏の感覚も鈍くなる。武藤芳照理事長は「誰でも体は衰える。筋力や感覚が落ちていると認識し、危険な場所を知ることが大事」と話している。

 

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