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「カード渡して」ご用心 「還付金」名目で自宅訪問 都内で被害急増

東京

2018年4月22日

 医療費などの還付金がある、とうそをつき、キャッシュカードをだまし取るニセ電話詐欺が都内で急増している。警視庁によると、三月だけで五十八件の被害があり、昨年一年間の五十二件を上回った。一〜三月で六十五件、被害額は六千四百万円に上っている。 (福岡範行)

 「年金の還付金の関係でお電話しました」。三月二十日午後四時ごろ、府中市の女性(80)宅に市職員を名乗る男から電話があった。「二月末までに(還付の)手続きしなければならなかったのですが、銀行が対応してくれます」

 間もなく銀行員を名乗る男から電話があり「現在お持ちのキャッシュカードは何色ですか?暗証番号を教えてください」。女性が答えると、男は「そのカードはセキュリティーが低く、犯罪被害に遭いやすいので、新しいカードに換えた方がいいです」と勧めた。

 同日午後五時、別の行員を名乗る男が女性の自宅を訪ね、カードをだまし取った。女性が翌日、口座を確認すると、百万円が引き出されていた。

 これまで還付金名目のニセ電話詐欺は、高齢者を現金自動預払機(ATM)に誘導し、振り込み操作させる手口がほとんどだった。このため、警視庁は無人ATMの近くで高齢者に注意を呼び掛けたり、金融機関が高齢者の口座からの振り込みを制限したりする対策を取っていた。

 だが、自宅を訪ねてカードをだまし取る手口に対しては、いずれの対策でも被害を防ぎにくい。詐欺グループが警察などの対応を踏まえ、新たな手口に移行した可能性がある。

 警視庁幹部は「区市職員や銀行員、警察官が通帳やカードを受け取りにいくことはない。絶対に渡さず、暗証番号も教えないでほしい」と呼び掛けている。

 

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