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<ニュース読者発>点字翻訳 東日本大震災 江東から被災地支援

東京

2018年4月15日

楽譜の点訳について相談する田村和枝さん(左)と木曜会の人たち=江東区で

 東日本大震災で被災した視覚障害者を支援しようと、江東区の点字サークル「木曜会」は、震災直後から宮城県内の視覚障害者のために書籍や楽譜の点字翻訳(点訳)を続けている。本紙読者で同会の点訳を指導する田村和枝さん(74)=中野区=が震災直後、宮城、岩手、福島の三県の視覚障害者支援施設に「点訳の要望があれば何でも引き受ける」とメールしたことがきっかけだ。 (小野沢健太)

 その中で、宮城県視覚障害者情報センターに寄せられる点訳依頼の一部を木曜会が担うようになった。二〇一一年五月以降、小説や絵本、イタリア語の教本、プロ野球東北楽天ゴールデンイーグルスの写真集など幅広い分野の約三十点を点訳した。

 現在は、フルートの楽譜を翻訳中。目の見えない人は五線譜を使えないため、音階や和音、音の強弱なども点字で分かるように翻訳する必要があり、高い技術が求められる。

 担当している川口春美さん(71)=台東区=は「四分音符や八分音符などの音の長さも点字の言葉で説明するので、楽譜に比べてすごい長さになる。依頼者がきちんと演奏できるよう、正確な作業を心がけています」と話す。

 宮城県視覚障害者情報センターによると、センターに登録されている点訳ボランティアは震災前の一〇年三月に百四十三人で、今年三月には百十人と減少傾向。ボランティアの高齢化や共働き世帯の増加が影響している。担当者は「長期間にわたって支援してもらい、本当にありがたい」と感謝する。

 田村さんは「震災から七年がたったが、今も不便な生活をしている視覚障害者は多いと思う。今後も点訳のお手伝いを続けたい」と話している。

 

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