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和紙にみる多様な魅力 三鷹・ICUで特別展

東京

2018年2月2日

和紙を使って織られた仕事着=三鷹市で

 三鷹市大沢の国際基督教大学(ICU)の博物館・湯浅八郎記念館で、特別展「紙の仕事」が開かれている。同館収蔵の和紙を用いた工芸品や衣類など110点を展示、和紙の多様性と魅力に迫っている。 (鈴木貴彦)

 中国の製紙術が朝鮮半島経由で千四百年前に日本に伝わり、奈良時代には日本独自の紙すき製法が確立。丈夫な和紙を障子や灯火具など住まいに用いたり、布や木、革の代用品としたりして、日本人の暮らしを支えてきた。

 和紙を撚(よ)った紙糸(かみいと)で織った「紙布(しふ)」は軽くて肌触りが良く、夏の防暑着や下着に仕立てられた。東北など木綿や絹が取れない寒冷地では、紙製の仕事着や夜具なども織られた。和紙をもみほぐして仕立てた「紙衣(かみこ)」は江戸時代に町人に広がり、防水のための柿渋を塗った雨がっぱや防寒着が重宝された。

 紙を張り重ねて彩色した張り子は全国各地で見られる玩具で、地方ごとの民芸品として今も愛されている。昭和初期に作られたとみられる福岡・博多の張り子の虎は体長五〇センチと大きく、勇ましい表情が印象的。会場にはあんどんや裁縫箱、書状入れ、水引、姉様人形なども飾られている。

 学芸員の具嶋(ぐしま)恵さんは「変幻自在に形を変え、暮らしに直結する生活道具として用いられる和紙の面白さや美しさを感じていただければ」と話している。

 三月九日まで。入場無料。十日午後二時から館内で公開講座「和紙の魅力」(要予約)が開かれる。日、月曜日、祝日と今月二、三日、三月三日は休館。問い合わせは同館=電0422(33)3340=へ。

 

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