XMenu

世界の風刺画 時代映す 一橋大付属図書館で反骨精神あふれる27点展示

東京

2017年11月14日

さまざまな国や時代の風刺画が並ぶ会場=国立市の一橋大付属図書館で

 十九〜二十世紀初頭の世界の風刺画を集めた企画展「批判 反骨 ユーモア−新聞・雑誌でめぐる風刺画の世界」が、国立市中二の一橋大付属図書館展示室で開かれている。図書館の所蔵品から代表的な風刺画を紹介することで、魅力を知ってもらおうと初めて企画した。 (服部展和)

 政治や社会を批判やユーモアを込めて描く風刺画は、十九世紀のフランスで発展し、各国へ広がった。会場には、風刺画を掲載したフランスとドイツ、英国、オーストリア、日本の計五カ国の雑誌や新聞二十七点を展示(期間中一点を入れ替え)。「風刺画」「検閲」「生活」「戦争」「日本」の五つのテーマに分けて紹介している。

 「検閲」コーナーでは、政府による検閲との闘いを取り上げた。ドイツの雑誌「ジンプリチシムス」のトーマス・テオドール・ハイネ(一八六七〜一九四八年)は、皇帝の外交政策を批判する風刺画を描き、禁錮刑に処せられた。しかし、その後も看守に囲まれながら絵を描く自身の姿を風刺画にするなど反骨精神を貫いた。ハイネが描いた赤いブルドッグは同誌のトレードマークとなった。

 「生活」コーナーは、英国の雑誌「パンチ」などを展示。一八五六年の作品は、スカートの裾をドーム状に膨らませる当時の流行が皮肉を交えて描かれている。「戦争」コーナーには、バルカン半島情勢など第一次世界大戦を題材にした作品が並ぶ。

 日本の風刺画は、横浜居留地で一八六二年に創刊された雑誌「ザ・ジャパン・パンチ」以降の歴史を解説。自由民権運動が高まる中、七七年に創刊された「団団珍聞(まるまるちんぶん)」などを紹介している。

 企画を担当した職員の三浦翔子さん(24)は「社会情勢や流行を映した風刺画は味わい深く、現代との違いも面白い。一つ一つの作品から時代背景を読み取ってほしい」と話している。

 企画展は三十日までの午前十時〜午後五時。土日祝日は休みだが、一橋祭期間中の二十四〜二十六日は午前九時半〜午後五時。入場無料。十七日午後二時半から、東京情報大の茨木正治教授の講演会がある。問い合わせは同図書館=電042(580)8240=へ。

 

この記事を印刷する