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<論戦 都議会>35議案可決、同意し閉会 定例会「総選挙まい進」批判も

東京

2017年10月6日

 都議会の第三回定例会は五日の本会議で、子どもの受動喫煙を防ぐための条例案や副知事の人事案など三十五議案を可決、同意して閉会した。今議会では、議員提案された同条例の審議に関心が集まる一方、小池百合子知事の国政進出により、都政との「二足のわらじ」の議論も注目された。 (内田淳二)

 子どもを受動喫煙から守る条例案は、厚生委員会で議員同士が質疑応答。提案した都民ファーストの会と公明党に対し、自民党と共産党が質問を浴びせた。質疑は約一時間半で、自民は「議論が拙速」と慎重姿勢を見せた。

 豊洲市場(江東区)への移転問題では、地下水から環境基準を上回る有害物質が依然として検出されていることなどを議論。都側はあらためて安全安心の確保に取り組むと約束した。

 小池知事が関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を取りやめた問題では、共産や民進党が質問。小池知事は「さまざまな内容が史実として書かれている。何が明白な事実かは歴史家がひもとくものだ」と、従来の回答を繰り返した。

 議会の会期中に小池知事が「希望の党」の代表就任を発表したため、都政との兼ね合いについて各会派が意見を表明。五日の本会議では、共産が「都政の課題が山積する中、総選挙にまい進していると都民から疑問が上がるのは当然」と批判した。

<傍聴記 内田淳二記者>都職員の温度差 

 新聞には本紙のような一般紙のほかに、ある業界に特化した専門紙がある。「都政新報」もその一つ。都庁や議会の動きから昇任試験対策まで網羅し、都関係者の必読紙とも言われる。

 「あれ読んだ?」。ここしばらく、都政新報のある記事が庁内で話題になった。小池都政の一年を都職員が採点するアンケート。平均は46点で、舛添都政(二年四カ月)前半の63点を下回った。

 小池知事は高い支持率を誇るが、アンケートは都民と都職員の温度差を浮き彫りにした。外部顧問の重用で、「知事は職員を信頼していない」と思わせてしまったのも一因らしい。

 知事が国政転身を宣言するのでは、との観測が流れた五日の都議会は静かに閉じた。心配なのは「いっそ国政に行ってほしい…」とぼやく職員もいることだ。国政との「二足のわらじ」は今のところ、士気低下に拍車を掛けている。

 

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