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21歳野中、初の総合優勝 ボルダリングW杯

スポーツ

2018年8月20日 朝刊

W杯ボルダリング女子で総合優勝した野中生萌=ミュンヘンで(共同)

 【ミュンヘン=共同】スポーツクライミングのワールドカップ(W杯)ボルダリング最終戦となる第7戦は18日、当地で準決勝と決勝が行われ、女子は2位に入った21歳の野中生萌(TEAM au)が初の年間総合優勝に輝いた。

 6人による決勝では野中、3位の野口啓代(TEAM au)ともに四つの課題(コース)全てをクリアしたが、優勝したヤンヤ・ガルンブレト(スロベニア)が完登に要したトライ数が最も少なかった。野口は年間総合で2位。

 男子は決勝で緒方良行(神奈川大)が4位、藤脇祐二(福井県連盟)が5位。グレゴル・ベゾニク(スロベニア)が優勝した。年間総合はイエルネイ・クルーデル(スロベニア)が制し、2年ぶりの王者を目指した楢崎智亜(TEAM au)は2位だった。

◆弱気の虫を克服 最終戦2位確保

 最後の課題を登り切ると、こみ上げる感情を抑えられなかった。野中は決勝で、総合優勝を争っていた野口を上回る2位を確保し、悲願のタイトルを手中にした。マットに座り込んで肩を震わせ「その瞬間は、すごくうれしかった」と感極まった。表彰式では晴れやかな笑みを浮かべた。

 6人で争う決勝は、4番目に登場した。3番目の野口が課題を次々と成功させるのは会場の歓声で分かった。野中は「1撃(1度目のトライで完登)か2撃(2度目のトライで完登)で登らないとチャンスがない」と自らに言い聞かせ、第2〜4課題は全て一発でクリアした。

 日本代表の安井ヘッドコーチが「素早い動きと、爆発的なパワーが魅力」と語る21歳のニューヒロインの誕生。本人は波があった精神面で成長できたと実感する。これまでなら「私はまだ…」と試合中にも弱気の虫が顔を出すこともあったが、この日は「私もできる」と強気の姿勢を貫けた。

 今季のW杯は優勝1度で、それ以外の6戦は全て2位という安定感が光った。次の目標は、9月の世界選手権(インスブルック)。前回大会2位の雪辱を果たす機会でもある。野中は「出るからには上を目指して頑張りたい」と“2冠”への意欲を隠さなかった。 (共同)

 

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