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日大、三粘りの逆転 あす準決勝「日大三」×「金足農」、「済美」×「大阪桐蔭」

スポーツ

2018年8月19日 朝刊

下関国際−日大三 8回日大三2死三塁、右前へ勝ち越し打を放つ日置=甲子園球場で

◇全国高校野球選手権

 18日、甲子園球場で準々決勝4試合が行われ、史上初の2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭(北大阪)と、金足農(秋田)日大三(西東京)済美(愛媛)が準決勝に進んだ。

 大阪桐蔭は4本塁打を放ち、浦和学院(南埼玉)に11−2で大勝した。全国制覇した2014年以来4年ぶりの4強。4番藤原が2本塁打を含む4安打5打点の活躍。金足農は近江(滋賀)に3−2で逆転サヨナラ勝ちし、34年ぶりのベスト4。1点を追う九回に斎藤が決勝の2点スクイズを決めた。吉田は4試合連続の2桁となる10奪三振で完投。

 日大三は下関国際(山口)に3−2で逆転勝ちし、優勝した11年以来7年ぶりの準決勝進出。2点を追う八回に3点を挙げた。済美は報徳学園(東兵庫)を3−2で下して、14年ぶりの4強。

 19日は休養日で、20日の準決勝は、金足農−日大三、済美−大阪桐蔭の組み合わせで行われる。

◇日大三3−2下関国際

 日大三が0−2の八回に逆転した。7番飯村から初球打ちの連打で攻め、代打高木の2点適時打で同点。さらに2死三塁で日置が一塁強襲の勝ち越し打を放った。七回まで1安打だったが、積極的な姿勢で劣勢を覆した。2番手の河村が7回1失点と好投した。

 下関国際は鶴田が六回まで安打を許さず、力投と堅守で主導権を握ったが、終盤に力尽きた。

   ◇

 追い詰められた日大三が、「思い切り」で逆境をはね返した。下関国際の先発右腕鶴田の前に七回までわずか1安打に抑えられ、0−2で迎えた八回。沈滞ムードを打ち破ったのは八回先頭の飯村だ。「初球から強気にいく」。初球の変化球を狙いすまして中前打。これが口火を切った。

 「あれでベンチが『やってやる』となった」と主将の日置。続く柳沢も初球を「振ってしまえ」と右翼線へ運ぶ。無死二、三塁と好機を広げたところで、小倉監督も動く。

 「あの場面ではあいつしかいない」と代打で打席に送り込んだのは、奈良大付との2回戦で本塁打を放った高木。それまで三塁コーチとして鶴田の配球を見つめていた高木は「早いカウントから内角はこない」と外角に狙いを定めた。狙い通り、初球の外角直球を中前にはじき返す2点適時打。左打者が3者連続で初球を狙い、わずか3球で試合を振り出しに戻した。

 後続が犠打と内野ゴロで2死三塁としたところで、打席は日置。「みんな気持ちが前面に出ていた」。主将が燃えないはずがなかった。変化球を捉えた強烈なライナーが一塁手のグラブをはじく。気迫あふれる右前適時打が決勝打となった。

 小倉監督は「思い切りなんですねえ。選手が自分たちでやってくれた」としみじみ。持ち味の粘り強さを発揮して、土壇場で劣勢をひっくり返した。チームが勢いに乗る逆転劇で、2011年以来の夏の頂点を視界に捉えた。 (唐沢裕亮)

 

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