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日本逆転負け、準V ソフトボール世界選手権

スポーツ

2018年8月13日 夕刊

日本−米国 タイブレーク延長10回、逆転サヨナラ負けを喫し、天を仰ぐ上野=ZOZOマリンで

 女子の世界選手権最終日は12日、千葉市のZOZOマリンスタジアムで行われ、2大会ぶり4度目の優勝を目指した世界ランキング2位の日本は決勝で世界1位の米国にタイブレークの延長十回、6−7で逆転サヨナラ負けを喫し、2大会連続準優勝に終わった。

 準決勝で米国に敗れた日本は、敗者復活を兼ねた3位決定戦で上野(ビックカメラ高崎)が完封してカナダに3−0で勝ち、決勝に進出。連投した上野が2−0の三回に逆転3ランを浴び、延長に入ってもリードを守れなかった。

 米国は2大会連続11度目の優勝、2020年東京五輪の出場権を獲得した。

◆上野連投 2試合で249球

 日本の絶対エースが天を仰ぎ、マウンドで立ち尽くす。その横を歓喜に沸く米国ナインが駆け抜けていった。「これだけ点を取ってくれたのに、守り切れなかった。申し訳ない」。3度のリードを守り切れず、まさかの7失点。目の前までたぐり寄せた世界一を逃し、上野は言葉を絞り出した。

 タイブレークの延長十回。直前に2点を勝ち越し、あとは逃げ切るだけだった。だが「米国の必死さを感じた」と上野。1死三塁から右前適時打で1点差に。2死までこぎつけたものの、一、三塁で左中間にエンタイトル二塁打を浴び、同点とされる。なおも二、三塁。それまで4打席凡退に抑えていた9番打者に外角速球を捉えられ、三塁線を破られた。

 捕手の我妻が言ったことがある。「上野さんは打たれない方法を分かっている」。打者を観察し、リリースの瞬間、微妙に変化を加える。金メダルを獲得した北京五輪から10年。36歳になり、1試合を通じて力で圧倒する投球はできない。それゆえ磨いてきた投球術だったが、女王の執念の前に屈した。

 この日、行われた敗者復活戦ではカナダに7回完封。その試合が終わってから4時間もたたない後に再びマウンドへ上がった。「それは理由にはならない」。連投の影響を肯定も否定もしなかったが「年を取ったな」とも。2試合を一人で投げ抜いて計249球。あと一つのアウトが遠かった。

 5投手を細かくつないできた米国とは対照的に、大会を通じてあらわになったのは、上野以外に重要な一戦を託せる投手がいないこと。目標とする2020年東京五輪の金メダルへ、若手の台頭が求められる。 (中川耕平)

◆継投策で接戦制す

 米国が接戦の末に準決勝に続いて日本を退け、頂点に立った。細かな継投策で挑んだエリクセン監督は「とても素晴らしいゲームだった。選手が闘争心を忘れず戦えたことを誇りに思う」と興奮気味に語った。

 日本リーグでプレーするエース左腕のアボットは救援として登板。延長十回に藤田に2ランこそ浴びたものの、チームの劇的勝利に喜びを隠さない。「日本はずっとライバル。東京五輪でも難しい相手になるだろう」と話した。

◆藤田奮闘、2本塁打

 藤田が要所で本塁打を2本放つ奮闘を見せた。1点を追う六回に左中間へ豪快な同点弾。4−4の延長十回には速球派左腕のアボットから右中間に飛び込む2ランを放った。「何か一つ自分が(仕事を)できればいいと打席に入った」と汗を拭った。

 力投する上野を援護したが、勝利には結びつかなかった。11日の準決勝では先発投手として米国に敗れていた「二刀流」の藤田は「(上野は)言葉にできないくらいの強さを感じた。私たちもあの背中を追って、対等に戦えるくらいレベルアップをしないといけない」と成長を期した。

 

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