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花咲徳栄、1年生が救う 夏連覇の重圧払い逆転

スポーツ

2018年8月9日 朝刊

8回花咲徳栄2死一、二塁、逆転の2点二塁打を放つ井上=甲子園で

◇全国高校野球選手権 花咲徳栄8−5鳴門

 花咲徳栄が終盤の集中打で逆転勝ちした。2−4の八回2死一、二塁から倉持の適時打で1点を返し、続く井上の2点二塁打で5−4とした。九回も野村の2点二塁打などで3点を追加。野村は5失点したが粘り強く投げて完投した。

 鳴門は二回までに4点を奪い、流れをつかんだ。西野も緩急をつけて好投したが、最後は制球が甘くなった。

     ◇

 序盤、緊張で選手たちから思うように声が出ない。エースで4番の野村もマウンド上でもがいている。「夏2連覇」の重圧に苦しむ花咲徳栄を救ったのは1年生の井上だった。3−4の八回2死一、二塁、鳴門の西野からこの日3安打目となる右翼線への逆転の2点二塁打を放ち、「野村さんを助けたかった」。沸き上がる一塁側ベンチに向かって、遠慮気味に拳を握った。

 スタメンのうち4人が1、2年生。「若い選手が働いてくれればチームは乗っていける」。岩井監督の読みは的中した。1年生は二回の第1打席で中前へ二塁打。「あれで気が楽になった」と、四回の第2打席でも左腕から中前打を放ち、勢いづいた。

 八回の好機では「自分が決める。覚悟を持って打席に入った」。強打も併せ持つエースは特別な存在だ。入学後、野村の豪快な打撃に憧れ、「いろいろ教えてください」と後を付いて回った。バットの出し方やスイング時のひざの使い方など、アドバイスしてくれた先輩を自分が楽にしたかった。殊勲の一打を放ち、攻撃を終えてベンチに戻ると、尊敬する先輩とハイタッチした。

 この日はスタメンの2年生3人もそれぞれ安打を放った。主将の杉本は「1、2年生が観客の大歓声が響く甲子園独特の雰囲気を味わえたのは次につながる」。連覇に向け下級生もチームの背中を押す。 (唐沢裕亮)

 

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