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136球 小笠原プロ初完封 窮地でスライダー 壁越える

スポーツ

2018年7月29日 朝刊

プロ初完封でガッツポーズする小笠原=東京ドームで

 中日が連敗を3で止めた。一回にビシエドの二飛で三塁走者がタッチアップして生還。六回に藤井の1号2ラン、八回にビシエドの15号ソロで加点した。小笠原は緩急を付けて3安打に抑え、プロ初完封で5勝目。巨人は三回以降無安打。菅野も粘れず、7敗目。

    ◇

 九回2死。フルカウントから長野に投じた136球目、145キロで詰まらせた打球が藤井のグラブに収まった。中日の小笠原がマウンドで両手を上げる。神奈川・東海大相模高の先輩でもある菅野に投げ勝ってのプロ初完封。ナインの祝福を受けた左腕は笑顔で声援に応えた。

 「ホッとしています。とにかく一人ずつ、腕を振って投げようと思っていた。調子は良くもなく、悪くもなかった。武山さんのリードのおかげで抑えられたと思います」

 11日のDeNA戦は七回途中、101球で降板した。21日のヤクルト戦も104球。六回を投げきれなかった。この日は六回終了時で90球。七回、先頭の岡本を四球で歩かせた。ただ、いつもならば余裕を失う場面でも、苦笑いを浮かべる余裕があった。

 長野への3球目。ポール際にファウルを打たれても表情を変えない。4球目でバッテリーは勝負に出る。武山が「裏の取り合いをいろいろやっているから」と説明した駆け引きの中で選んだのは中盤まであまり使わなかったスライダー。全く反応させずに見逃し三振を奪うと、後続も断って壁を乗り越えた。

 直球主体は立ち上がりのみ。本格派への成長を見込む森監督は「望むものとはちょっと違う」と注文をつけながらも「130球以上投げられるところを見せてくれたのがうれしい。一つ乗り越えて、やっと一人前の投手になっていくのかな」と期待を寄せた。

 自身3連勝で5勝6敗とした左腕は「自分の負け越しを返しつつ、チームも乗っていけるように頑張りたい」とさらなる成長を誓った。無安打無得点試合を達成された翌日、沈みかけたチームに若手の旗手たる開幕投手が明かりをともした。

  (高橋雅人)

 

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