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森保氏、兼務の五輪監督どうこなす

スポーツ

2018年7月27日 朝刊

 森保監督にとって最初の2年間は、2年後の東京五輪と4年後のW杯カタール大会を見据え、二つのチームの強化を同時に進める難しい時間だ。とくに活動日程が重複した場合にどう乗り切るか。

 アジア・サッカー連盟(AFC)のマッチカレンダーによると、フル代表が挑むW杯アジア予選は2019年にも始まり、佳境を迎える最終予選は20年秋から21年にかけて行われる見通し。一方の五輪代表は開催国としてアジア予選が免除され、20年7〜8月の五輪本番に挑む。「公式戦」に限れば日程は重ならず、技術委員会もこの点を兼任の決め手とした。

 ただ予選のない五輪代表にも、開催国としてメダルが期待される中で定期的な強化試合は欠かせない。W杯予選や国際親善試合は国際サッカー連盟(FIFA)が定める年数回のマッチデーに組まれることが多く、森保監督がフル代表に専念する間、五輪代表の活動をだれがみるのか。有能な参謀役が欠かせず、森保監督は「体は一つ。協会やスタッフの力を借りたい」と支援の必要性を強調する。

 そもそも「異なる2チーム」に目を配る困難さも残る。トルシエ氏がシドニー五輪日本代表を率いた2000年当時、五輪世代だった中田英、中村俊、柳沢らは既にフル代表にデビュー。トルシエ氏はベースの変わらない2チームを「兄弟」として強化できたが、東京五輪世代の現21歳以下選手は、実力で言えばフル代表入りはまだ先。当時とは状況も違う。

 森保監督は広島監督時代に3度出場したアジア・チャンピオンズリーグは16強入りが1度のみ。決して国際経験豊富と言えない監督にとって、現時点では二つの代表チームの強化は作業も2倍以上の労力を要するかもしれない。いずれにしても重責であることは間違いない。 (上條憲也)

 

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