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遠藤、千両役者 1敗堅守

スポーツ

2018年7月16日 朝刊

遠藤(左)は寄り切りで妙義龍を下す

◇大相撲名古屋場所<8日目>

 好調の関脇御嶽海は攻防の末に平幕千代の国を寄り切り、8戦全勝で勝ち越し。単独首位をキープした。

 かど番の2大関はともに白星。高安は輝を押し出して6勝目を挙げた。豪栄道は魁聖をすくい投げで逆転して5勝3敗。関脇逸ノ城は5敗目を喫した。

 全勝の御嶽海を1敗で平幕の遠藤、朝乃山の2人が追い、2敗で高安、平幕の千代大龍、栃煌山が続く展開。十両は貴ノ岩が7勝1敗で単独トップに立った。

      ◇

 3横綱、1大関の不在を感じさせないほど、熱気を帯びた8日目。観客を熱くさせた千両役者は遠藤だった。妙義龍に軍配が上がった相撲は物言いがついて同体と判断され、取り直しの相撲で白星を手にした。「勝ちきれて良かった」。短い言葉に実感がこもった。

 最初の相撲では、立ち合いで突っ張り、左を差したが好調な相手の出足にたまらず後ずさり。土俵際で突き落としを食らい、絶体絶命のピンチに。それでも体が横に傾く不利な体勢ながら右足一本で必死に残そうとした。「最後まで気持ちを切らさなかった」。自らは下手投げを放ち最後は同時に土俵下に。協議の末に、取り直しとなった。

 続く一番では左を差し、上手を許したものの、巧みに相手の下手を切るや右上手を奪い、胸を合わせ寄り切った。

 最初の一番は土俵際のしなやかさとしぶとさ、次はうまさが光る好取組。「それまで淡泊な取組が多く、ああいう相撲はお客さんも盛り上がる」と土俵下で見届けた錦戸審判長(元関脇水戸泉)。審判部の藤島副部長(元大関武双山)も「よく片足で残した。取り直しの一番の相撲も良かった」。悲鳴がどよめきに変わり、歓声に包まれ、勝ち名乗りを受けた際には、この日一番の拍手を浴びた。

 朝乃山とともに7勝1敗で全勝の御嶽海を追う。「しっかり準備して集中してやれれば良い」。横綱と大関に休場が相次ぎ、誰にでも優勝のチャンスがある名古屋場所。折り返し地点で、角界一の人気者が好位置につけている。

  (禰宜田功)

 

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