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十両・千代の海、中高で切磋琢磨 犠牲の友に勇姿見せる

スポーツ

2018年7月15日 朝刊

西日本豪雨の被災地支援のため、募金活動をする千代の海=13日、ドルフィンズアリーナで

 西日本豪雨で犠牲になった友に勇姿を届けようと土俵に上がる関取がいる。大相撲名古屋場所で西十両十二枚目を務める千代の海(25)=高知県黒潮町出身、九重部屋。「死にたくて死んだわけじゃない。ひとごとじゃない」。十二日に遺体となって見つかった同県土佐清水市の会社員大黒浩平さん(26)は、中学時代からの良きライバルだった。

 「中学生の時は毎週、合同稽古をして勝った記憶がない。体が柔らかくて」。千代の海は取組後、支度部屋で声を落とした。

 黒潮町と土佐清水市はともに相撲が盛んな土地柄。二人は高知県立宿毛高に進み、相撲部員として同じ寮から通い、切磋琢磨(せっさたくま)してきた。

 大黒さんは高校卒業後に地元で就職。記録的な豪雨に見舞われた八日早朝、車での出勤途中に流された可能性があるという。十二日に同県大月町の海岸で男性の遺体が見つかりDNA鑑定の結果、十三日になって大黒さんと特定された。千代の海は同日夜に事実を確認した。

 十四日の徳勝龍との一番は、寄り切りで負けた。「一日一日しっかりと相撲を取っていかないと」。充実した相撲人生こそ天国の友への供養につながると信じている。(禰宜田功) 

 

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