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御嶽海、主役に名乗り 全勝守り単独首位

スポーツ

2018年7月14日 朝刊

正代(右)を押し出しで下す御嶽海

◇大相撲名古屋場所<6日目>

 新大関栃ノ心は小結玉鷲の小手投げに屈し、初黒星を喫した。関脇御嶽海は平幕の正代を押し出し、ただ一人6戦全勝で単独首位に立った。

 かど番の両大関は豪栄道が阿炎を上手投げで退けて4勝目を挙げたが、高安は貴景勝に押し出されて2敗目を喫した。

 全勝の御嶽海を1敗で追うのは栃ノ心のほか、平幕の遠藤、千代大龍ら5人となった。

    ◇

 3横綱全員が休場となった名古屋場所。連日の猛暑とは裏腹なすきま風も心配されるところだが、御嶽海の躍進が館内の熱気を保っている。ただ一人全勝を守り、幕内で自身初の単独トップ。観客の声援を一身に集めた関脇は、「いい動きができた」と盤石の相撲をかみしめた。

 3連敗中と分が悪かった正代を寄せ付けなかった。持ち味の押し相撲ではなく、この日は立ち合いで組み止めにいく。狙い通りすぐに左前みつをつかみ、胸に頭をつけて勢いを止める。続いてつかんだ右上手からの投げで崩して寄り、最後は鋭く押し出して勝負を決めた。「いろいろな展開を考えて、結果に結び付いた」。5秒の取組に多彩な攻めを詰め込んだ。

 全勝で並んでいた栃ノ心が敗れた。横綱不在で初優勝も現実味を帯びてきているが、「これからでしょ」と緩みはない。過去の苦い思いが戒めになっている。

 今年の初場所は初日から7連勝を挙げながら、そこから5連敗するなど8勝7敗に終わった。続く春場所も8日目から5連敗して負け越し。後半の息切れを繰り返しているのは、体力不足が響いている。同じ押し相撲が売りだった九重親方(元大関千代大海)は「膝の使い方がうまい。腰が下りて相手に密着して押せる」と技術を認めながら、「それも前半だけ。負ける時は十両以下」と厳しい。

 春から稽古の番数を増やし、場所を戦い抜くスタミナを養ってきた。真価が問われるのは中盤にさしかかるまさにこれから。「今日から初日というつもりでやれている」。流してきた汗が本物なら、賜杯を抱く力は十分に持っている。 (佐藤航)

 

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