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秩父で人生リスタート 市と東京・豊島区 中高年移住の計画発表

埼玉

2018年9月12日

プロジェクトを発表した久喜・秩父市長(右)と高野・豊島区長=東京都豊島区で

 姉妹都市関係にある秩父市と東京都豊島区は十一日、同市内にサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を整備し、同区の中高年齢者の移住を促す取り組み「花の木プロジェクト」を発表した。移住を検討する区民の居住場所を確保することで、両市区が抱える人口減少と人口過密の解消に本腰を入れる。

 サ高住は、西武秩父駅から徒歩約十五分の「市営花ノ木住宅」(同市上町)の未利用地に建設。木造二階建て延べ八百六十平方メートルで、一人用居室十六戸、一〜二人用二戸、二人用二戸の計二十戸を設ける。

 入居対象者は六十歳以上を予定し、敷地内にさまざまな福祉サービスを提供する別棟も建設する。入居者の負担額は家賃や共益費などを含み十万円以下の予定で、来秋以降の利用開始を見込んでいる。

 移住後は秩父市民となるが、介護保険サービスと保険外サービスを一体的に受けられる「選択的介護」など、秩父市に先行する豊島区の仕組みを継続して利用できるようにする。市としても、就労やボランティア活動の場を整え、移住の「ハードル」を引き下げたい考えだ。

サービス付き高齢者向け住宅(左)と、福祉サービスを提供する別棟の完成イメージ図

 秩父市と豊島区はいずれも、民間研究機関から若年女性の大幅な減少が見込まれる「消滅可能性都市」と指摘され、危機感を共有。二〇一七年に高齢者の移住を目的とした「CCRC構想」を取りまとめた。これまでも、区民を同市に招くモニターツアーや農業体験を実施し、区民の移住を後押ししてきた。

 記者会見した豊島区の高野之夫区長は「区民が移住したとしても区の施設を利用できるようにする。全国的に注目される取り組みにしたい」。秩父市の久喜邦康市長は「秩父市は毎年約二千人人口が減っている。秩父に来て、市民と共に祭りや文化を体験してほしい」と話した。 (出来田敬司)

 

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