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安倍氏と石破氏 相互不信の2人 自民党総裁選

政治

2018年9月8日 朝刊

 自民党総裁選に七日立候補した安倍晋三首相(63)=党総裁=と石破茂元幹事長(61)。同世代でありながら、両氏の歩みはすれ違いが続き、今は互いに不信を募らす関係となっている。 (金杉貴雄)

 両氏の関係は、政界入りからねじれている。年齢は首相が上だが、政治家としては石破氏が先輩で、一九八六年に二十九歳で衆院初当選。九三年衆院選で首相が初当選した時、石破氏は既に三期目だった。

 九三年の衆院選では自民が野党に転落。首相の政治家人生は、苦しい野党議員で始まった。直後に石破氏は党の政治改革への対応に反発し離党。「政策で筋を通した政治行動」としたが、首相には「苦しい時に逃げ出した」と映った。

 首相が石破氏に決定的な「遺恨」を残すこととなったのは、第一次安倍政権当時の二〇〇七年、参院選で自民が敗北した後、石破氏が首相を「何を反省するのか明らかにしてほしい」などと、公然と批判したことだ。首相はその後、退陣に追い込まれた。

 一方の石破氏は、この参院選が遠因となり自民が〇九年に野党に転落した後、党幹部として党再生に力を尽くしたとの思いがある。だが政権復帰目前の一二年の総裁選では、党員投票による地方票で圧倒した石破氏が、国会議員のみによる決選投票で首相に敗れた。

 第二次安倍政権になり、首相から幹事長に起用された石破氏は、首相が主導した集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法案に異議を唱え、野党時代に党議決定した国家安全保障基本法案を主張。すると首相は「石破さんが首相になってやればいい」と言い放ったという。石破氏は「恐ろしい拒絶にあった」と振り返る。

 石破氏は今、森友、加計学園問題で国民への説明が不足していると指摘。首相は今回の総裁選で圧勝し、石破氏の「次」への芽も徹底して摘もうと躍起だ。

 

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