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強制不妊 個人記録3033件 与党、幅広い救済進める

政治

2018年9月7日 朝刊

 旧優生保護法(一九四八〜九六年)下で障害などを理由に不妊手術が繰り返された問題で、個人名が残っている手術記録は三千三十三件しかないことが分かった。厚生労働省が六日の与党ワーキングチーム(WT)会合で、全国調査の結果を報告した。個人を特定できたのは一割超にすぎず、WTは個人を特定できる資料の有無に関係なく、幅広く救済できる制度の検討を進めている。 (柚木まり)

 同省によると、手術は約二万五千件行われ、うち約一万六千五百件は本人の同意のない強制だった。同省が都道府県などに残る資料を調べた結果、六千六百九十六件の手術資料が残っており、うち約半数の三千三十三件に個人名が記載されていた。

 WT座長の田村憲久元厚労相は会合後、手術を受けた人から訴えなどがあれば、救済できる枠組みづくりを「議論している最中だ」と記者団に明かした。

 手術を受けた人の救済を目的とする超党派議連と連携し、来年の通常国会に救済法案の提出を目指す。

 同省は八八年に人権侵害を理由に旧厚生省が強制不妊手術の廃止を検討していたことを示す内部資料が存在していたことも明らかにした。旧厚生省の廃止検討にもかかわらず、制度は九六年まで続いたことになる。

 

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