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障害者雇用 37府県水増し 自治体も拡大解釈まん延

政治

2018年8月30日 朝刊

 中央省庁の障害者雇用水増し問題に関連し、三十七府県で雇用数の不適切な算定があったことが二十九日、共同通信の集計で判明した。障害者手帳などの確認を怠っていたケースが中心。厚生労働省のガイドラインや通知の拡大解釈による水増しが、地方でもまん延していた実態が浮き彫りとなった。通知などの不明確さを指摘する声も出ており、厚労省は自治体レベルでも再発防止の抜本対策が迫られる。

 政令指定都市六市を含む十四の県庁所在市と、それ以外の二政令市でも不適切な算定が判明。厚労省は全国調査を十月に取りまとめる方針だが、中小の自治体にも問題が拡大するのは確実だ。

 調査は、都道府県庁と教育委員会、警察のほか、県庁所在市や政令市とそれぞれの教委を対象に実施。昨年度以前も含めて、いずれかで不適切な算定があった自治体数を集計した。府県では、今年六月一日時点で少なくとも約九百人分の不適切な算定が確認された。

 ガイドラインは障害者について「手帳など」で確認するか、指定医や産業医の診断書で把握すると規定。だが多くの自治体が自己申告や面談結果などを基に担当者らが判断していた。理由として(1)認識が甘かった(2)プライバシーへの配慮から手帳の提示を求めづらく、強制できなかった(3)虚偽申告しても職員に給与や手当のメリットはない−などが目立った。

 岩手県や兵庫、香川両県教委、堺市などは独自の調査票を用いて、障害のある職員に内容や等級などを手帳から書き写してもらい確認していた。

 兵庫県教委は調査票での確認に対し、厚労省の出先機関である労働局から問題点の指摘はなかったと説明。鹿児島県警は労働局の指導に従って、本来は対象外である障害者の警察官を算入したが、通知などを再確認して本年度から事務職員のみに改めたとしている。

 ガイドラインや通知を巡っては「非常にあいまいな解釈ができるような部分がある」(愛媛県)などの批判があった。

 

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