XMenu

辺野古承認を近く撤回 沖縄県、知事選前表明固める

政治

2018年8月29日 朝刊

 沖縄県は、米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の移設先、名護市辺野古(へのこ)沿岸部での埋め立て承認を近く撤回する方針を固めた。複数の県関係者が二十八日、明らかにした。政権側は、九月三十日投開票の知事選が終わるまで撤回を延期するよう要請していたが、県内では九月上旬に市町村議選の投開票日が集中しており、その前に意思表示する必要があると判断した。移設反対の機運を盛り上げ、知事選につなげたい思惑があるとみられる。撤回を受け、政府は効力停止を求めて法的対抗措置を講じる方針だ。

 翁長雄志(おながたけし)知事は、七月に撤回の手続きに入る意向を表明、県は翁長氏死去翌日の八月九日に事業主体の防衛省沖縄防衛局から弁明を聞くための聴聞を実施した。沖縄防衛局は、再び反論の機会を設けるよう求めたが、県は打ち切り、二十日に聴聞に関する報告書を完成させた。翁長氏は療養中、県幹部に「公約だから撤回してほしい」と伝えていたという。

 関係者によると報告書で県は、防衛局が承認時の留意事項に反し、工事の具体的な進め方について県との協議に応じなかったなどと指摘。環境保全対策も不十分だとした上で、工事は正当だとする防衛局の主張には理由がないと結論づけた。

 撤回すると、移設工事は即時停止するが、裁判所が政府の主張を認めれば、工事を再開することが可能だ。既に県に通知している土砂投入にも着手できる。

 辺野古移設を巡っては、二〇一三年に当時の仲井真弘多(なかいまひろかず)知事が出した承認を、法的な瑕疵(かし)があるとして翁長氏が一五年十月に取り消した。一六年十二月に最高裁が取り消し処分は違法と結論付けたため、政府は工事を再開。政府は今年八月十七日にも、護岸で囲った海域に土砂投入を予定していたが、見送られている。

 

この記事を印刷する