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地方議員のなり手不足 民意反映、機能不全の恐れ

政治

2018年8月26日 朝刊

<解説> 地方議員のなり手不足は地方自治の根幹に関わる問題だ。このままでは、行政への民意反映や監視を担う議会が機能しなくなる恐れがある。少子高齢化や人口減少が進む中、特に山間部や農村では地場産業を含めたあらゆる分野で人手不足が深刻化している。地域の実情を踏まえた議論が求められる。

 地方議会に対する住民の関心は低下しており、二〇一五年の統一地方選では議員選の投票率が50%を下回った。人材確保策として議員の報酬引き上げや厚生年金加入を望む議会側の声は強いが、それを実現するには議会の役割や活動を積極的に伝え、住民の理解を得る努力が欠かせない。

 地方自治法が定める兼業・兼職制限の緩和も課題だ。自治体と取引のある企業役員との兼業や、公務員との兼職を認めれば、候補者の増加につながる可能性がある。見直しには、自治体との請負契約に関する情報公開の徹底など公正さを担保する仕組みが不可欠だ。

 総務省の有識者研究会は、新たな議会の在り方として兼業・兼職制限を緩和する「多数参画型」と少数の専業議員による「集中専門型」を提起したが、研究会の議論には地方議会や住民の声が反映されていないとの不満が強い。議会制度の見直しでは、国と地方の丁寧な対話も必要だろう。 (共同・迫野継陽)

 

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