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首相、地方議員と次々面会 総裁選 前回苦戦受け15都道府県超え

政治

2018年8月2日 朝刊

 九月の自民党総裁選に向け、安倍晋三首相(総裁)が、地方議員と首相公邸などで面会を重ねている。首相が連日のように地方議員と会うのは異例。西日本豪雨対策で東京を離れにくいが、二〇一二年の総裁選で石破茂元幹事長に水をあけられた党員、党友による地方票を固めたいとの事情がある。 (村上一樹)

 首相は七月上旬、群馬、静岡、和歌山の県議団と首相官邸や公邸で面会した。二十四、二十五、二十六日は三日連続で、少なくとも東京、神奈川、岐阜、大分など八都県の都議や県議らと官邸などで面会した。豪雨の支援要請をする県もあったが、二十四、二十五両日に同席した下村博文元文科相は記者団に「首相の連続三選を応援する会合だ」と総裁選対策であると認めた。八月一日には浜松市議らと会った。面会は既に十五都道府県を超える。

 関係者によると首相は七月二十五日夜には、公邸で地元・山口県の県議約三十人とも面会したが、官邸側が面会自体を否定している。五日夜、首相も出席して衆院議員宿舎で開かれた同党議員の飲み会「赤坂自民亭」への批判が念頭にあるとみられる。

 首相は西日本豪雨前、積極的に地方に足を運んだ。四月以降、大阪府や北海道、滋賀、埼玉県を回り、党所属の地元議員らと懇談した。七月四日のさいたま市での埼玉県連会合では、同県産のナシを使ったカレーを試食。「負け『なし』カレーだ。これを食べれば負けない」と総裁選を意識したあいさつで会場を沸かせた。

 首相周辺は「総裁選は自然体だ」と強調とするが、党内からは「過去の総裁選でも地方議員への対策はあったが、これほどの動きは記憶にない」(閣僚経験者)と驚きの声がもれる。

 一二年総裁選の地方票三百票のうち、石破氏は百六十五票、首相は八十七票だった。石破氏を上回ったのは福井、奈良、和歌山、山口、福岡の五県。石破氏と同数が六府県で、残る三十六都道府県では石破氏に及ばなかった。

 四月以降、首相が足をのばしたのは、いずれも石破氏に敗れたか同数だった地域だ。

 今回の総裁選の地方票は三百から四百五票に増える。国会議員と同数で、重みを増す。

 

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