XMenu

自民党総裁選 現職首相が圧倒的有利 対抗馬・支援者、敗れれば冷遇

政治

2018年7月27日 朝刊

 自民党総裁選で現職首相が敗れたことは過去に一例しかなく、現職が出れば圧倒的に有利だと歴史が示している。現職に挑んで負けた議員は、人事面で冷遇を覚悟しなければならない。対抗馬を応援した国会議員にも累は及ぶ。 (金杉貴雄)

 現職首相として敗北したのは、一九七八年の福田赳夫氏だ。党員・党友による予備選で大平正芳幹事長に負けて本選を辞退。「天の声にも変な声は、たまにはある」との言葉を残した。

 七八年のほかに、現職に対抗馬が挑む展開になったのは、立候補に推薦人が必要になった七二年以降、九九年、二〇〇三年の二回にとどまる。いずれも当時の小渕恵三首相、小泉純一郎首相が圧勝した。

 現職に挑戦した陣営は敗北後、厳しい立場に追い込まれる。九九年に小渕氏に敗れた加藤紘一元幹事長、加藤派は反主流派として冷遇された。加藤氏は翌年、野党提出の内閣不信任案に同調しようとした「加藤の乱」で失脚した。

 現職は人事権や党資金を駆使できる立場にあり、有力議員であっても対抗馬に名乗りを上げるのは簡単ではない。安倍晋三首相が再選された一五年には、前年まで総務会長を務めた野田聖子現総務相が「開かれた総裁選をすべきだ」と立候補を目指したが、推薦人二十人を集められなかった。

 今回は岸田文雄政調会長が出馬を見送り、首相支持を表明した。立候補に意欲を示す石破茂元幹事長は二十六日の講演で、岸田氏の不出馬に関し「懊悩(おうのう)の末の決断だと思う。『今さら遅い』『人事で徹底的に干せ』との声があるというが、そのような自民党であってはならない」と語った。

 

この記事を印刷する