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地上イージス4000億円 2基、防衛省新試算で倍増

政治

2018年7月24日 朝刊

 政府が二〇二三年度の運用開始を目指す地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の取得費について、防衛当局が二基で計約四千億円になりうると新たに試算していることが分かった。防衛省は一基約一千億円と説明してきたが、試算通りなら倍増となる。搭載ミサイルの購入費などを含めると、総額で六千億円近くに膨らむ可能性もある。政府関係者が二十三日、明らかにした。

 北朝鮮の完全非核化に向け、六月に米朝首脳会談が開かれた中、ミサイル防衛(MD)強化に巨額の防衛費を投入することになれば、費用対効果の面でも批判や疑問の声が上がりそうだ。

 政府は北朝鮮の核・ミサイル開発に備えるため昨年十二月、イージス・アショア二基の導入を閣議決定。秋田、山口両県に一基ずつ配備する計画で、陸上自衛隊が運用する。二基で日本全体を防衛できるとされる。

 関係者によると、防衛省はシステムの主要装置として、米ロッキード・マーチン社製の最新式レーダー「SSR」の採用を検討しているが、省内の試算で現在運用中の海上自衛隊イージス艦と比べ、高額になる見通しとなった。施設建設費なども膨らむほか、搭載予定の日米共同開発の改良型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」が一発四十億円前後になる見込みで、総額を押し上げる要因になりそうだという。

 配備計画について、政府は「北朝鮮は対話路線に転換したとはいえ、脅威は変わっていない」(小野寺五典(いつのり)防衛相)として、予定通り進める考え。トランプ米大統領が貿易赤字削減のため、防衛装備品の購入を日本に求めていることも影響しているとみられる。

 

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