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31歳全国最年少町長・桑原悠さん 町政と2児の育児 両立

政治

2018年7月22日 朝刊

 6月の新潟県津南(つなん)町長選で初当選し「全国最年少の町長誕生」と注目を集めた桑原悠さん(31)が今月、就任した。津南町では初の女性町長。2児の母でもあり、家族の協力を得ながら仕事と育児を両立させる。「常に町長室のドアを開き、誰にでも入ってきてもらえるようにしたい」と意気込む桑原さんに、政治を志した動機や取り組みたい政策を聞いた。 (坂田奈央)

 −選挙は男性2人との新人3人による争いでした。

 「閉塞(へいそく)感を覚え、雰囲気を変えたいという人たちの票が上回りました。女性や若者の声を町政に反映させると呼びかけ、6年半の町議経験をアピールしました」

 −取り組みたいことは。

 「誰でも『よう町長』と話しかけられるような雰囲気づくりから始めたい。将来的には、町役場の徹底的なデジタル化や、基幹産業である農業に情報通信技術(ICT)、ロボット技術を用いて労働生産性を高める取り組みを進めたい。働く女性の増加とともに待機児童が増えているので、新たな保育園もつくりたいです」

 −東京の学生だった25歳のときにUターンし、町議になった動機は。

 「2011年に長野県北部地震が起き、テレビで被災した津南町の様子を見て、実際に町に帰って『地元のために働く人生を送りたい』と思いました。それまで政治家になりたいと思ったことはなく、企業に勤めるつもりでいましたけど、迷いはありませんでした」

 −さらに結婚、出産を経て町長選に挑戦しました。

 「議員になってみたら『自分が町長だったらこうしたい』という思いが自然と湧いてきました。議員時代は協力的だった家族も、町長選には最後まで反対でした。夫からは『子どもも小さい。これ以上、家族に苦労をかけるんか』と言われましたし、2月に亡くなった祖父も『やめておけ』と心配していました。最終的に理解してもらえたのは『どうやら本気だ。嫁に出て行かれたら困る』という意識からだと思います」

 −母親業との両立に不安はありませんか。

 「議員活動も両立できたので自信はあります。午前5時に起きて家の掃除をするのは私の仕事ですが、家事も育児も家族が分担してくれます。同じ状況で迷っている女性には『どんな手段でもある。大丈夫』と伝えたいです」

<くわばら・はるか> 1986年、新潟県津南町生まれ。早稲田大社会科学部卒。東京大公共政策大学院に在学中の2011年、津南町議選に無所属で立候補し初当選。12年に同院修了、15年の町議選で再選。養豚業を営む夫と3歳の長女、1歳の長男、義父母、義祖父母と暮らす。

 

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