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改憲4項目 自民、今国会提示を断念 衆院憲法審、野党が反発

政治

2018年7月6日 朝刊

 自民党は自衛隊明記などの改憲四項目について、今国会で目指した各党への提示を事実上断念した。衆参両院の憲法審査会で説明し、政党間協議を呼びかけたい考えだったが、野党が受け入れなかった。安倍晋三首相は依然、年内の改憲案発議に意欲を示しているが、森友・加計(かけ)学園問題などを巡って与野党の対立は深まっており、見通しは立っていない。

 衆院憲法審は五日、改憲手続きを定める国民投票法改正案の審議を始め、共同提案者の一人で自民党の細田博之元幹事長による趣旨説明を聴取した。開会に先立つ幹事会で、与党は十二日に法案の質疑を行う日程を提案したが、野党が拒否した。

 改正案は「共通投票所」の導入など投票環境向上が目的だが、会期末が二十二日に迫っていることから、採決は秋の臨時国会以降に持ち越される方向だ。

 与党筆頭幹事で自民党の中谷元・元防衛相は記者団に「それぞれの政党が意見を述べるという当たり前のことを(野党に)要求しているのに、実現していない」と語り、改憲四項目を提示するための審査会開催が困難になったという認識を表明。「憲法改正は国民の権利だ。議論させないというのは、あるべき姿ではない」と、野党を批判した。

 自民党が三月、党内の異論を押し切って改憲四項目の条文案をまとめたのは、年内に発議までこぎ着けたい首相の意向を踏まえ、改憲原案作成に向けた各党との協議を速やかに始めるためだった。改憲論議の環境整備を狙って、野党の賛同を得やすい国民投票法改正案の審議を先行させたが、相次ぐ政権不祥事で国会は空転し、法案提出が遅れた。野党の反対で憲法審開催もままならず、想定した段取り通りには進まなかった。 (生島章弘)

 

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