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北非核化「支援は国際分担」 政府、具体的検討始める

政治

2018年6月23日 朝刊

 政府が、北朝鮮の非核化を支援する枠組みや費用負担について具体的に検討を始めた。トランプ米大統領は日本と韓国の支援だけに言及したが、日本政府は幅広い国での負担を想定している。 (大杉はるか)

 トランプ氏は十二日の米朝首脳会談後の記者会見で、北朝鮮の非核化支援について「韓国と日本が大きな支援をしてくれるだろう。米国は支援する必要はない」と語った。日本政府は、日朝国交正常化後に行う経済協力とは別に、非核化支援に応じる方針。技術者の派遣も想定している。政府関係者は「米国が北朝鮮の核兵器を処理するにしても、費用は各国が分担するのは一つの正論」と支援に理解を示す。

 外務省幹部は「頭の体操はしている」と、具体的な方法を検討していることを認めた上で「日韓だけの負担はあり得ない。基本は国際分担だ」と強調した。

 安倍晋三首相はこれまで国際原子力機関(IAEA)の査察費用負担や、国際的な機構を通じた資金拠出に言及。国際的な機構の例として、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)を挙げた。

 KEDOは、日米韓三カ国と欧州連合(EU)が一九九五年、北朝鮮の核開発凍結や核施設解体の見返りに、軽水炉と重油五十万トンを提供する枠組みとして設立。日本は四百七十億円の貸し付けを含む計約六百億円を支出した。二〇〇二年に北朝鮮の核問題が再燃し、事業は行き詰まった。

 旧ソ連崩壊後、米国が二十年以上にわたってロシアなどを支援した「ナン・ルーガー計画」の例も。一兆円以上かけて核弾頭七千六百個を廃棄し、ミサイル二千三百発を破壊した。

 国連安全保障理事会は一九九一年、国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)を設け、IAEAとともにイラクで査察を実施。核兵器開発計画などが発覚した。

 日本政府は、これらの例を参考に、米韓両国と連携しながら検討する方針だ。

 

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