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富士山大噴火に備え 首都圏の対策初会合

社会

2018年9月12日 朝刊

 政府の中央防災会議は十一日、富士山の大規模噴火に伴う首都圏の降灰想定や火山灰の除去対策策定に向け作業部会の初会合を開き、議論を始めた。噴火直後から時系列で降灰の状況をシミュレーション。深刻な事態が懸念される公共交通などインフラへの影響も検証し、具体策につなげる。一年をめどに提言をまとめ、自治体の防災計画などに反映させる考えだ。富士山噴火で国が首都圏の対策づくりに乗り出すのは初めて。

 作業部会は火山の専門家ら十四人の委員で構成、取りまとめに当たる主査に藤井敏嗣東大名誉教授が就いた。

 一七〇七年に起きた宝永噴火を基本に、火山灰の噴出量や噴火の期間、風向きなどを変えて複数のケースを試算。交通のほか電気、水道への影響や、火山灰の除去手順、処分場確保なども議論する。

 内閣府などでつくる協議会が二〇〇四年にまとめた「都心で二〜十センチ程度」とする想定の妥当性も検証する。

 この日の会合で政府側は、過去の国内外の噴火を踏まえ、降灰の影響を例示。視界不良による空港の閉鎖のほか、上水道の水質悪化や呼吸器などへの健康被害、車の故障、列車の停止、停電の発生など被害が広範囲に及ぶ可能性があるとした。さらに灰が十センチ以上積もると、家屋倒壊の危険があると指摘した。

 委員からは「命や生活に関わる被害の検証が重要だ」「停電は影響の範囲が広いので特に検討すべきだ」などの意見が出た。

 

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