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ニッポンの夏「息苦しい」 異例の猛暑 外国人観光客悲鳴

社会

2018年8月25日 夕刊

米国から持参した冷却グッズの霧吹きを持ち、首には小型扇風機をかけたケイス・フォスターさん=東京都渋谷区で

 今夏は連日の猛暑で熱中症になる人が続出した。都内の観光地を訪れた外国人観光客からも「息苦しい」と悲鳴があがった。各地で厳しい残暑が続く中、専門家は「時差ぼけで熱中症のリスクは高まる」と注意を呼び掛けている。

 「ここまで蒸し暑いとは」。最高気温が三三・七度に達した二十三日、アフリカのモザンビークから初来日し、観光で東京・新宿を訪れたマルコ・フロイスさん(44)、イナさん(48)夫妻はうんざりとした表情を浮かべた。

熱中症の応急処置法が書かれたリーフレットを手に取るマルコさん(左)とイナさん=東京都新宿区で

 「参考になりそうだ」と新宿駅南口の観光案内所で二人が手にしたのは英語のリーフレット。日本気象協会(豊島区)が作成したものだ。熱中症の応急処置法が記され、全国二十二カ所の観光案内所で配っている。一部を切り取ると折り紙が楽しめる仕掛けを導入。南口の案内所では用意した百部がすぐになくなり、一千部を追加した。

 自衛のためのグッズを母国から持参する外国人も。今月中旬、浅草を観光していた米国人ケイス・フォスターさん(55)は小型の扇風機を首に下げ、霧吹きで顔や体を冷やしていた。日本を初めて訪問するのに際し、在日米軍の友人から助言を受けて準備してきた。「暑さは予想どおりだが、湿度が高くて息苦しい」と額の汗を何度もぬぐい、ホテルのある渋谷へ。気象庁によると、この日の湿度は79%だった。

 気象協会の二〇一六年の調査では、外国人二百人のうち75・5%にあたる百五十一人が、めまいや吐き気といった熱中症の症状を日本で経験したと答えた。帝京大の三宅康史教授(救急医学)は「体が暑さになれるまでには一週間近くかかる。時差ぼけもあれば、より熱中症リスクは高まる」と指摘する。 (加藤健太)

 

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