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駅ホーム転落防止へ ベビーカー緊急停止 帝京大生が機能考案

社会

2017年4月21日 夕刊

 市販のベビーカーに、駅のホームで点字ブロックをセンサーで認識させ、転落や電車との接触事故を防ぐ仕組みを帝京大情報電子工学科(宇都宮市)の学生らが考案した。その名も「そこから先には行かせません!!」。アイデアは発明のコンテストで最高賞を受賞。学生らは弱い立場の人を支える技術が広がれば、と願う。 (中川耕平)

 考案したのは、今春卒業した高木祐玖(ゆうき)さん(22)と、四年の安波舞さん(21)、田山智洋(ちひろ)さん(21)の三人。蓮田裕一教授(電子工学)の指導を受け、昨春から半年かけて完成させた。

 ベビーカーの先端に色を識別するセンサーと超小型カメラを装着。点字ブロックの黄色い線を認識すると「点字ブロックです。いったん止まりましょう」と音声で繰り返し警告する。

 さらに、後輪二カ所に付けたモーターが動き、内部から飛び出した金属棒が後輪の穴に入り、回転を止めて、緊急停止させる。

 ハンドルには明暗を感知する照度センサーを採用。利用者がハンドルを握ってしっかり操作しているときには、停止機能が働かないように配慮した。

ベビーカーに緊急停止機能を備える仕組みを考えた(左から)田山さん、高木さん、安波さん=宇都宮市で

 三人のアイデアを結集したベビーカーは一月、大学生を対象にした「第十一回発明・工夫作品コンテスト」(日本産業技術教育学会主催)の発明工夫部門で、独創性が評価され、最高賞の学会長賞に輝いた。

 高木さんは「誤認識をなくすため、画像認識のプログラミングが難しかった」と苦労を明かす。大学前の坂道で安全確認のための走行試験を重ねたという。

 点字ブロックが黒く汚れているとセンサーが作動しないなど、実用化には課題が残るが、今後、エンジニアの道を歩む三人は、技術の発展に期待する。医療機器メーカーに進んだ高木さんは「経験を社会でも生かし、人の役に立つ開発をしたい」と話す。

 

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