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住宅の断熱 「よしず」など費用かけずに 光田洋子(マネージャーナリスト)

お金の話

2018年8月16日

 猛暑が続く今夏は、熱中症により救急搬送される人が急増しています。消防庁によると、七月十六日からの一週間は、全国で二万人を超えるなど過去最多に。発生場所として最も割合が高いのは、住宅で約四割でした。自宅で倒れる人が多いことから、家屋の状態を確認することは大切です。

 例えば、建物の断熱性や窓の遮熱の有無、室内温度の把握は不可欠。住宅診断を行う「さくら事務所」のホームインスペクターで一級建築士の山見陽一氏によると、最近の新築住宅以外は、天井や壁などの断熱性が不十分な住宅が多いといいます。特に冬の屋根裏は結露により劣化しやすく、猛暑の夏は室内の温度が上昇しやすいそうです。環境省が推奨するエアコンの冷房設定温度は二八度とされていますが、建物の状態によって冷房効率は異なるため、設定を二八度にしても実際の室温は三〇度以上になることもよくあります。日中や夜間の室温をこまめに計り、節約よりも体のために、冷房の設定温度を適宜調節しましょう。

 室温を下げるためにすぐできる対策として、山見氏は窓からの日差しを防ぐ「よしず」や「シェード」を張ることを勧めています。サッシの外側にフックを取り付けるか、突っ張り棒を使って設置する方法もあり、費用はそれほどかかりません。固定式のシェードは三万円程度から、夜でも風を通せる通風雨戸は一枚につき二万円程度から交換できるそうです。

 予算があれば、屋根裏に最新の断熱材を入れ、窓を二重サッシにするかペアガラスに替える手も。スレート屋根のてっぺんにある「棟板金」を換気機能付きに交換するのも有効だそうです。家の中での熱中症を防ぎ、暑さをしのぐには、断熱、遮熱、通気の三つが大切。断熱性アップは、冬の暖房効率を高める効果もあります。

 

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